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バイナンスCEOの経営哲学…世界最大の仮想通貨取引所を運営するための9つのポイント

バイナンスの創業者兼CEOであるチャンポン・ジャオは、ブロックチェーン業界を代表する人物になった。

バイナンスの創業者兼CEOであるチャンポン・ジャオは、ブロックチェーン業界を代表する人物になった。

Eric PIERMONT / AFP) (Photo by ERIC PIERMONT/AFP via Getty Images

  • 仮想通貨取引所「バイナンス」のチャンポン・ジャオCEOは、会社の経営手法についてブログで説明した。
  • ジャオは社内のうわさを無視すること、大勢の人の前で従業員にフィードバックすることなどを挙げ、その理由を説明した。
  • 彼は、従業員を褒めることはないが、ミスをした従業員には向き合うという。

世界最大の暗号通貨取引所、バイナンス(Binance)の創業者兼CEO、チャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao、趙長鵬)は2022年10月13日、自身の経営法に関する6000語にわたる長文をブログで公開した。

バイナンスは、エンジニアリング、マーケティング、事業開発などさまざまな分野にわたって数千人の従業員を抱えているが、同社は称賛とともに度重なる論争の中心にもなっている。マネーロンダリング(資金洗浄)に利用されているのではないかという懸念が当局から向けられているからだ。

CEOのジャオ自身は、ブロックチェーン業界を代表するような人物となった。彼は中国系カナダ人で、「ブルームバーグ・ビリオネア指数」によると285億ドル(約4兆2400億円)相当の資産を持つ世界第37位の大富豪だ。

以下に、巨大な仮想通貨取引所を経営するジャオが掲げるマネジメントの原則の中から、9つのポイントを紹介する。


1. チームを頻繁にシャッフルする

ジャオは、バイナンスの製品やサービスは、組織のあり方によって決まると考えている。チームの構造が「古臭い」ものになれば、彼らの仕事もそうなると彼は記している。

「我々のソフトウェアを古臭いものにしたくないので、チーム編成を頻繁に変える必要がある」

チーム構造を変えることは、新しいリーダーを育てるチャンスでもあるという。

2. 大勢の前でフィードバックする

ジャオは、従業員と1対1で話すときでも、大人数で話すときでも「いつでも、どこでも」フィードバックしており、「むしろ、大勢を前にフィードバックをすることを好む。その方が他の人も学べるし、私も同じことを何度も繰り返して述べる必要がないからだ」という。

「多くの人が、そのようにしてフィードバックされたことで初めはショックを受けたが、そのうちに慣れたと述べている」

3. ローパフォーマーを排除する

「こんなことは聞きたくないかとは思うが、組織は家族とは少し違う。我々はお互いを気遣うが、ローパフォーマー(会社が求める成果を出せない人)を抱え込むことはない。それはチームの他のメンバーに対しても無責任なことだ」

4. 肩書きにこだわらない

「肩書きを気にする人を採用してはいけない。まったく受け入れられないというわけではないが、明らかによい兆候ではない」

5. やる気のない人をやる気にさせようとする必要はない

「それは死んだ馬を引きずるようなことだ。不可能であり、そんなことをする価値はない。ミッションや価値観を共有していない人、リーダーを嫌う人、そして単なる怠け者をやる気にさせることも不可能だ」

バイナンスにやる気のない従業員がいれば、その仕事の質は当然落ちてくる。

「(リモートワークでは)1日、1週間、あるいは1カ月くらいサボる者もいるかもしれない。しかし、そうやって2、3カ月もすれば彼らは結果を出せなくなり、サボっていたことがばれてしまう」

6. 経験ではなく、パフォーマンスで成果を測る

「『経験年数』は、採用のときだけ参考にする。チームに入った人のパフォーマンスは、その成果で測る」

7. 独占契約はしない

「長期にわたってお互いがウィンウィン(win-win)の関係になるために、排他的な契約をする必要はない。独占的な契約を求める人は、長期的な競争力や自分が提供できる価値に不安を抱いていることが多い」

「独占契約を結んではいけない。自らを囲い込んではいけない。他の人を囲い込もうとしてもいけない」

8. 大口顧客を獲得することに時間を費やさない

大口顧客を獲得するには、多大な時間と労力を費やして仮想通貨について教え、法的手続きを「手取り足取り」手伝わなくてはならないとジャオは述べている。

「コンバージョンタイム(顧客になってもらうまでの時間)が長すぎる。そして彼らは不公平な条件を要求することがある。投資利益率(ROI)が低すぎるのだ」

「そのような企業ではなく、我々のところに自らやって来るトップ企業と一緒に時間を使いたい。彼らはすでに暗号資産に参入する意思を持っており、我々と一緒に仕事をしたいと思っているはずだ」

「彼らはアップル(Apple)やグーグル(Google)ではないかもしれないが、我々が小さな成功を収め続けていれば、大口のパートナーは遅かれ早かれ我々のところにやってくるだろう。そのほとんどが『自らの意思』で」

9. 従業員間のうわさ話は無視する

「うわさとは、あなたが私に対して他の人の文句を言い、そのことを相手には話さないということだ。うわさはよくない。私はうわさを管理しない。無視するだけだ」

ジャオは、文句を言われた人ではなく、それを言う人の評価を下げるという。

しかし、もし不満を持つ者がジャオと文句を言いたい相手との3者での面談を設定するのであれば、ジャオはその状況に対処すると述べた。

「一番重要なのは、私に相談する前に相手と率直な会話をしなくてはならないということだ」とジャオは記している。

[原文:The CEO of Binance published a 6,000-word memo that explains his principles and how he runs the world's biggest crypto exchange. Here are the 9 biggest takeaways.

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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