ミュラー氏は自著の中で、お金持ちの考え方を学べば、誰でもミリオネアになれると説いている。
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- ミリオネアとなり、経済的自由を手に入れるということは、正しいメンタリティを持つことだ。
- ベストセラー作家で大富豪でもあるフィリップ・J・ミュラー氏は、意識的な消費が大切だと語る。
- 映画やドラマでよく見る、ステレオタイプなお金持ちのイメージを捨てて、節約をはじめるべきなのだ。
ミリオネアでベストセラー作家でもある、著者フィリップ・J・ミュラー氏によると、お金持ちになれない原因は、お金持ちになることについての、あなた自身の考えにあるという。
自身の著書『ゲルトリヒティグ(Geldrichtig:ドイツ語で「正しいお金」という意味)』で、ミュラー氏は、お金持ちの考え方を身につけると、誰でもミリオネアになれる可能性はあると説いている。
映画やドラマに出てくるステレオタイプな「お金持ち」とは、よくお金を使う人のことで、その成功は、運と名声によるものだということを、視聴者は刷り込まれているという。
ミュラー氏によると、現実は違う。
真のミリオネアになることは、意識的な消費者のメンタリティを身につけることである。購入しようとしている物は、本当に欲しい物なのかを考えて、もしそれを必要としているなら、他に安価な物はないのか考えることだ。
節約し、借金を避け、衝動を抑える——これらは、本物のお金持ちになるためのマインドセットを身につけるのに必要なステップのほんの一部に過ぎない。
ミュラー氏は、GQドイツ版にて、お金持ちになる秘訣を述べた。
1. 基本は節約
ミュラー氏は、節約の習慣をすぐに身につけて、どんな場面でも、その習慣を活用することを勧める。
「それは、5足目のスニーカーを、今購入したいのか考えるようなものだ。突然必要に迫られる感じはするが、実際は1度しか履かないことも往々にして起きる」と述べた。
それは束の間の満足感と、長期的な充足感のせめぎ合いである。
まず恐らく、あなたはいつでも節約できるといっても、なかなか理解に苦しむだろう。例えば、ミュラー氏は外食することに断固として反対している。
「弁当や飲み物を職場に持っていくと、どれだけの節約になるか気付いていない人が多い」と、彼は語る。
店でコーヒーを飲むと500円程度かかるのに対し、自宅でコーヒーを淹れて飲むと50円ぐらいで済むと、ミュラー氏は説いた。
こういった考え方を、少しずつ取り入れていく必要がある。
日々の生活で、節約に使える方法はたくさんある。例えば、Spotify(スポティファイ)やNetflix(ネットフリックス)の月会費などを見直すのも、良いアイデアだろう。
2. どんな場面でも、借金はしない
節約とは逆に、どんな場面でも、借金はしてはならない。経済的に余裕がなければ、買わないこと。これは、衝動買い防止に役立つシンプルなルールである。
「スマホが欲しいけど、それを買えるだけのお金がない? それなら、買ってはいけない」と、ミュラー氏は語る。
買い物で得られる一時の快楽の中毒にかかっている時に、借金をしてしまうことが多い。
「財布の中に『本当にそれが必要なのか?』とメモを入れると、時間が経てば、それを自分自身に問いかけるようになるだろう。そうしていくうちに、そのメモは必要なくなるだろう」と、ミュラー氏は説明する。
3. もし借金があるのなら、現実を回避してはならない
手っ取り早く借金を返済する方法を探す前に、現状を把握することが大切である。
そうしなければ、溜まった借金を返すために、新たに借金をするという失敗をすることになるかもしれない。
ミュラー氏は、抱えているすべての借金を書き出すべきだと指摘する。さらに、月々の支払い可能な金額を考え、この数字をもとに、何カ月で完済できるのか計算するべきだと語った。
可処分所得の半分は借金返済に使い、残りは貯金することを、ミュラー氏は勧める。
多くの人は、返済したあとに、貯金をはじめたほうが良いとアドバイスするだろう。しかし、ミュラー氏は、これに反対している。
「お金持ちのように考えるということだ」と彼は言う。
「金額はどうであれ、貯金することで、豊かさが育っていく」と付け加えた。
4.積極的に債権者に連絡をする
ミュラー氏は、率先して、債権者から連絡が来る前に、連絡をすることを勧めた。
「こうすることで、他の債務者とは、立場が違ってくる」とミュラー氏は説く。
支払いできないとしても、督促電話がかかってきて、未払い理由を聞かれるまで放置しておくよりは、積極的に連絡を取る方が良いということだ。
正直に家計状況を話せば、相手は支払期限の延期や利息の免除などといった、カウンターオファーという形で対応してくれるだろうと、彼は説明する。
知り合いから借金をしているのであれば、このアドバイスはなおさら重要である。
「誰かに借りを作ると、それは人生にマイナスの影響を与える。お金はただの交換媒体ではない。それは流動するエネルギーなのだ」
5.偽のステータスシンボルを持たない
大富豪というと、高級車に乗って、家よりも価値の高そうな腕時計を見せびらかしている姿を思い浮かべるだろう。
これらのステータスシンボルは、大富豪のメンタリティに結び付かない。
経済的自由への道は、大量の浪費ではなく、意識的な消費にある。
「2〜3カ月分の給料を使ってまで、どこか遠くへ行って休暇を過ごす必要は本当にあるだろうか? 近場でもっと休めるところがあるのに」と、ミュラー氏は述べた。
6. 自制心を働かせ、誘惑に気を付けること
人それぞれ、誘惑の形は違う。
セール期間中に自制心が利かなくなるのであれば、ありとあらゆるお店の前をぶらついてはならない!
ネットショッピングという悪癖があるのなら、ネットショップへのアクセスを一時的にブロックするアプリが使える。
誘惑による一時の感情に駆られて、解決策を立てるのではなく、他の方法を探すべきだ。携帯電話が動かなくなった場合、新しい物を買う前に、修理できないか考えてみよう。もしくは、知人から中古を買ったり、借りたりする方法もある。
[原文:There are 6 golden rules to get rich whatever your salary, according to a millionaire]
(翻訳・伊藤麻衣子、編集・長田真)