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リクルート流・週休3日で副業する社員たち「本業の仕事ばかりではいけない」

リクルート社員

リクルートの「週休約3日」制度。社員4人に実際にどう使っているのか、取材した。

それぞれオンライン取材をキャプチャ

リクルートが約1年半前から始めた「週休約3日」(※)制度。実際にリクルートの社員たちは、この休日をどのように使っているのか。Business Insider Japanでは計4人社員に休みの使い方や、休みが増えたことで見えた課題についてインタビュー。

前編に続き後編では、休日を「副業」にあてている新入社員と管理職の2人に、「週休約3日」をどう使っているのかを聞いた。

※リクルートの週休約3日制度2021年4月に導入。1日の所定労働時間を7.5時間から8時間に延長することで年間の所定労働時間は変わらず、給与の変更はない。全社員約1万7000人が対象で、リクルートによると2021年前期には、半期ごとの「フレキシブル休日」の取得率は約98%だった。

「週休約3日」についてリクルート人事担当者に聞いたインタビュー動画はこちら。

休日を使ってかき氷巡り

かき氷

かき氷巡りで撮影。神奈川県の有名店で食べた「メロンヨーグルト氷」。

提供:村松さん

「今は月に1〜2日ほど(週休約3日で導入された)フレキシブル休日を取ることが多く、もともと祝日も含めると月に2〜3回ほどは週休3日で働いています。入社して感じるのは『思っていたよりもしっかり週休3日』なんだということです

2022年4月に入社した新入社員・村松美穂さん(25)はそう話す。

村松さんは名古屋の大学で材料工学を専攻、大学院修了後にリクルートに入社した。現在は中古車情報メディアの『カーセンサー』に配属され、マーケティングなどを担当している。

村松さんだが、フレキシブル休日の使い方の一つは、趣味の「かき氷店巡り」。「平日しかやっていない店も多いので平日に休みが取れるのは助かっています」と話す。

大学院時代に起業。休日に副業

村松さん

2022年にリクルートに入社した村松美穂さん。

オンラインでの取材をキャプチャ

村松さんのもう一つのフレキシブル休日の使い方は「副業」だ。

村松さんは大学院生だった約1年前、知育玩具(がんぐ)を開発・販売する会社を設立。副業として「若き社長」としても活動しており、休日は副業をするための時間にも使っている。

普段は午前10時ごろに始業し、19時ごろには終えることが多く、フレキシブル休日を活用することでワークライフバランスを保っている。

「副業ではこれから事業をがんがん拡大させていくフェーズ。でも休みも大事にしたいと思っています」

とはいえ、村松さんはまだ入社半年の新入社員。入社後すぐに、本業で休みを取ることに不安を感じることはないのだろうか?

これからの人生を考えると、休日にいろいろな挑戦をして、視野を広げることは大事なこと。大企業にいながらいろいろ挑戦してみたい私みたいな人にはいい制度だと思っています」

週休約3日は「仕事の質を上げる意思表示」

夜の街

「週休約3日はリクルートの決意表明」と植本さんは話す(写真はイメージです)。

撮影:今村拓馬

昔のリクルートは正直、とにかく動き続けるという空気もありました。でも、量で勝負するのはたかが知れています。週休約3日は、仕事の質を上げるという、会社としての決意表明だと思っています」

九州エリアで、進学情報サイト『スタディサプリ進路』の営業を担当する、福岡市在住の植本宰由さん(34)はそう話す。

福岡出身の植本さんは、大学から上京し2013年にリクルートに入社。2018年から九州エリアの担当になり、現在は営業部門の管理職を務め、代理店の人材を含め約20人のチームを率いて、大学や短大・専門学校などに営業活動をしている。

全国に社員がいるリクルートだが、そもそもフレキシブル休日の取得状況は地方差がないのか?

「同じリクルートなので、地方は休日が取りにくいということはありません。ただ我々は営業職なので、職種による難しさはあると感じています」

チームメンバーから「もっと働きたい」

植本さん

九州エリアでのスタディサプリの営業などを担当する植本宰由さん。

オンライン取材をキャプチャ

一般的な週休3日の課題として、他の企業が稼働している日に休むことで売り上げが減少するリスクがある。

「事前に『この日はフレキシブル休暇をとる』と宣言したとしても、先方から電話は来るなどコントロールできないこともあります」

「週休約3日」が始まってからは、営業チームのメンバーから「もっと働きたいと」と言われることもあった。それでも植本さんは、今は無理をしてでも休むことを徹底したいという。

「私自身『もっと働きたい』と思うこともあるので、気持ちはよくわかります。でもそういうメンバーには『決められた時間でまずはやってみないか』と提案しています。

顧客ありきの営業だけでなく、一人ひとりが自分の価値を発揮し、仕事の質を上げていくこと。一人ひとりの意識改革が求められていると感じます」

あえて副業に挑戦

植本さん写真

副業で関わる壱岐市とのキックオフミーティング後に撮影。植本さんは左。

提供:植本さん

そんな植本さんのフレキシブル休日の使い方は、「まちづくり」に関する副業だ。

2021年12月から、長崎県壱岐市から副業人材として委託され、壱岐島のまちづくりの企画立案やスキル装着などの事業に取り組む。

「壱岐島は海がめちゃくちゃきれいで、子どもの頃から大好きな島。先日は1泊2日のワークショップがあったので休日をとって、リフレッシュにもなりました」

ただ管理職である植本さんにとって、副業への挑戦は「正直いうと本業がめちゃくちゃ忙しいので、あえてのチャレンジ」だった。

「副業をするとなると仕事する時間の制約が必然的に生まれ、働き方を考え直すきっかけになります。今はメンバーにも『仕事ばかりしていちゃいけない』と伝えています

「週休約3日」が始まってから1年以上が経過したが、これまで営業先からの苦情はないという。

「むしろ週休約3日を打ち出すことで、営業成果につながることもあるはず。

これまでリクルートは変革を続けて成長してきた企業です。まだ現場が100%うまく回っているとは言えません。でも、変わり続けるという意味で週休約3日をフル活用していきたいと思っています」

(文・横山耕太郎

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