DeAndre Brown
- 2027年までにZ世代が労働人口の27%を占めるという報告がある。
- Z世代のTikTokerたちは、それぞれの職場で何を変えるべきかという声を上げている。
- ジョークとして盛り上がっているが、専門家によるとソーシャルメディア上で「有意義な会話」が始まることがあるという。
初めて会社勤めをするZ世代や新卒者は、職場での不満をソーシャルメディアで発散している(他に発散できる場がないからだ)。
ノートパソコンのブランドから、不安でたまらない電話での会話まで、Z世代は仕事をする上で変えたいと思うことを臆することなく発信している。このことは雇用主にとって従業員が何を望み、何を望んでいないのかを理解するのに役立つかもしれないと専門家は述べている。
フォーブスのレポートによると、2025年までにZ世代が世界の労働人口の27%を占めるようになるという。前の世代から仕事を引き継いだZ世代は、今の仕事のやり方は自分には合わないと指摘している。
ワークプレイスの専門家であるジェン・リム(Jenn Lim)は、Z世代が職場のよくない側面をティックトック(TikTok)に投稿することについて、見解を述べている。
「Z世代はまだ多数派ではないが、これからそうなる。好むと好まざるとにかかわらず、ソーシャルメディアは主要なコミュニケーションの場になっていく」とリムはInsiderに語っている。
「実際、ソーシャルメディアから有意義な会話が生まれている」
ノートパソコンのブランドにこだわる
TikTokクリエイターの「Corporate Dumpster Fire」が、会社支給のノートパソコンのブランドから雇用主が何を考えているのかを説明した動画を投稿したところ、数百万回も再生された。彼はデル(Dell)を支給された人に対して、会社はあまり儲かっていないようなので「新しい仕事を探した方がいい」と呼び掛けている。
コメント欄には、ブランドは重要だということに賛同する声や、仕事用のデバイスに関する自身の経験を共有する意見が寄せられた。この動画はジョークとして作られたものだが、Z世代にとっての仕事の重要な一面を示す例と言える。
あるユーザーは「レノボ(Lenovo)のThinkPadを支給された私は、人生のあらゆる選択を考え直している」とコメントした。
しかし、Officeologyの創設者兼CEOであるアダム・バトラー(Adam Butler)は、会社で使われるデバイスのブランドについて考えすぎないようにとアドバイスしている。というのも適切なコンピュータを選ぶには、会社の状況だけでなく、さまざまな要素が絡んでくるからだ。
仕事関連の電話は不安を煽る
最近働き始めた若い世代は、テキストのやり取りで育ってきたので、仕事で電話をかける際の不安を描いた「theintrovertedattorney」のアニメーション動画に何百万人もが同意したのも、驚くようなことではない。
この動画では、キャラクターが受話器を持って相手が電話に出るのを待ちながら、涙目で「出ないで」と訴えているが、いざ相手が電話に出るとプロの声に切り替えて通話をこなしている。
動画には「他の人と話すことも仕事の一部…?」というキャプションが添えられている。
この動画を作成したのがZ世代かどうかは不明だが、若い視聴者はいち早く共感を示していた。
「まさに私のこと。私はパラリーガルだが、クライアントへ電話することは何があっても避けている」とあるユーザーはコメントしていた。
バトラーは、もし電話をかけるのが怖いのであれば、上司に相談することが重要だと述べている。
「働き始めのころは、電話をかけることが本当に辛いこともあるだろう。何を話せばいいのか、フォーマルに話すべきなのか、それともカジュアルでいいのか、よく分からないかもしれない」とバトラーは言う。
「上司や同僚に悩んでいることを伝えておけば、最初のうちはあなたに電話をかけさせる回数を減らしたり、台本を用意したりしてサポートしてくれるだろう」
企業の専門用語を使うのは「時間の無駄」
自称「Corporate Baddie(会社の悪者)」のディアンドレ・ブラウン(DeAndre Brown)は、ティックトックに投稿する動画がZ世代の労働者に受け入れられ、フォロワー数を増やしている。
その動画の1つでブラウンは「企業の専門用語」は濫用されており、それを使うのは時間の無駄だと主張している。また筆者には「Hop on a quick call(手短に電話する)」というフレーズが胸に刺さった。
「24時間365日、hop on callをし続ける必要はない。こんなのバカバカしい!俺たちはウサギじゃないんだから」とブラウンはビデオで語っている。
あるユーザーは「手短な電話というのは、仕事の話を20分、週末の予定の話を40分すること。勘弁してよ、スーザン。eメールで済まして」とコメントした。
リムによると、Z世代の労働者は職場の悪い面を直そうという動きをリードしている。彼らは「とにかく仕事をこなしたい」のだという。
「これはある意味、Z世代が自分の時間をより大切にすることと関係があるように思える。彼らは給料のためだけに働いているというわけではない。目的を達成するため、あるいは目的を見つけるためにそこにいるのだ」
[原文: The top 3 workplace practices that give Gen Z employees 'the ick' — and how to avoid them]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)