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- リズ・トラスは、首相としての任期が非常に短かったにもかかわらず、年間最大で11万5000ポンドの手当を請求することができる。
- 政府からの手当は、公務を維持するために費やした費用を首相経験者に払い戻すものだ。
- 1991年に制定され、彼女はこの手当を受け取る6人目の首相になった。
イギリスのリズ・トラス首相は2022年10月20日、6週間という短い任期で辞任を表明したが、元首相に与えられる年間最大11万5000ポンド(約2000万円)の手当を受け取ることができる。
イギリス政府によると、公務費用手当(Public Duty Costs Allowance:PDCA)は、すべての首相経験者に、その職務を遂行した際にかかった事務費用や秘書費用を返済することを目的としたものだ。
つまり、トラスはイギリス史上最も在任期間の短い首相であるにもかかわらず、この手当を受ける資格があるのだ。
トラスは、政府による一連の政策によって拍車がかかった経済危機など、波乱に満ちた6週間を経て、10月20日に辞職した。
Insiderは、多くの保守党議員が公の場で彼女の政権を「擁護できない(unsustainable)」と言い、辞任に追い込んだと報じている。
この手当の上限は2011年から11万5000ポンドで固定されており、2022年度も同じだ。さらに、トラスはこの手当の最大10%を職員の年金のために請求する権利がある。
イギリス政府によると、トラスはマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)が辞任した後の1991年にジョン・メージャー(John Major)によって制定されたこの手当を受け取る6人目の首相になる。
10月20日にダウニング街で演説したトラスは、自分が就任したときに課せられた任務を全うすることができなかったため、保守党内で後継者が選ばれた後に職を辞すと述べた。また、このプロセスは1週間以内に終了するだろうと付け加えた。
(翻訳・編集:Toshihiko Inoue)