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[お金の相談室]友達が借金を返してくれない。喧嘩したくないけど…どうしたらいい?

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「友達にお金を貸してはいけない」は普遍的アドバイス(画像はイメージ)。

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  • 連載「For Love & Money」は、愛とお金に関する読者の相談に答えるコラムである。
  • 今回は、友人に貸したお金を返してもらうにはどうしたらいいかという相談
  • 回答は「お金はあげたものとして諦める」か「単刀直入に返済を要求する」の2択

親愛なる For Love & Money 様

経済的に困っていた友人に、すぐに返すからお金を貸してほしいと言われました。私はまだ若く高額な貯蓄などないので、彼女に2500ドル(約37万円)を貸してしまった今、もうほとんど貯金がありません。その後何カ月も経ちますが返済を先延ばしにされたままで、私がその話に触れるたびに話題を変えられてしまいます。友達を失いたくはありません。どうしたら良いでしょうか?

高利貸しじゃない より

親愛なる 高利貸しじゃない 様

あなたにとって勉強になったと思いますので厳しく叱責するつもりはありませんが、読者のためにあなたが今回学んだ教訓を言葉にする必要があると思います——こうなるから友達にお金を貸してはいけないのです。もし友人が本当に経済的援助が必要であなたにその余裕があるなら、お金をあげましょう。絶対に貸してはいけません。

高利貸しじゃない さん、この普遍的なアドバイスの根拠はまさにあなたが経験している苦しみに要約されています。健全な人間関係には明確な境界線が必要なのです。

なぜ境界線が必要か

私はこの教訓を大学1年生の時に学びました。「親友とルームシェアしてはいけない」というもう1つの普遍的アドバイスを聞かなかったのです。何年も親友だったのに、ルームメイトになったことで私たちの間にあった境界線が一切なくなりました。“私の物はあなたの物”というルーズな環境で、清潔さや社交性、勉強の仕方などに対する互いの感覚の違いから衝突するようになり、仲が悪くなってしまったのです。

2年生の時は、寮のルームメイトをランダムに選ぶ抽選に参加することにしました。そして出会った新しいルームメイトは典型的な一人っ子で、すべての物に名前を書き、部屋の中央に境界線のテープまで貼っていました。冷蔵庫にある自分のドリンクの本数を数えているとさりげなく言われたこともあります。

そんな彼女の態度は不快でした。私は彼女のアイスティーなんて飲むつもりはなかったし、私が飲んだと決めつけるのは失礼だと思いました。それに部屋の真ん中にテープを貼るなんておかしいですよね。

彼女とは親友にはなりませんでしたが、それでもルームメイトとしては最高でした。部屋を二分するテープは微妙だったとはいえ、境界線は確保が難しく、真の友情とは正反対に感じることが多いけれども、実際は真の友情を守るために必要不可欠なものなのだということを彼女から教わりました。

あなたの友人がどんなに厳しい経済的苦境にいて、あなたの心をどれほど動かし、あなたの経済的援助なしでは本当に大変なことになると分かっていたとしても、返してもらうことを期待してお金を渡してはいけません。このような境界線をおくことに違和感を覚えたり、不親切だと感じてしまうかもしれませんが、現実的にはそれがあなたにとって大切なもの——その友人との関係を守ることになるのです。

選択肢は2つ

とは言え、あなたは既にお金を貸しているのですから、この教訓を説いてももう手遅れですね。今後どう進めていくべきか、いくつかアドバイスを差し上げましょう。

あなたには選択肢が2つあります:

1つ目は、そのお金はあげたものとして忘れること。もしあなたが“貸した”のではなく“あげた”と考えることができれば、これが友人との関係を救うための最善策かもしれません。しかし、この“もし”が重要です。

あなたの心のどこかに、この友人に裏切られたと思う気持ちがあるかもしれません。2500ドルは決して少額ではないので、裏切られたと思って当然です。しかし、最初にお金を貸すことに同意した時に友人に対して抱いた同情を思い出せば、彼女はまだ大変なんだと受け入れ、自分は彼女が最も必要なときに2500ドルを渡して助けてあげた素晴らしい友人なのだと、現状を受け入れることができるのではないでしょうか。

ですが、あなたはご自身が若く、2500ドルはいざという時のための貯金だったと書いていますね。もし、彼女からの返済がないことであなた自身が経済的苦境に陥ってしまうのであれば、2つ目の選択肢——友人を失う覚悟で彼女と正面から向き合いましょう。

お茶に誘い、彼女が席に着いた瞬間に本題を切り出すのです。単刀直入に、あのお金はプレゼントではなく貸したのだと忠告し、どのように返済するつもりでいるのかストレートに聞きましょう。力づくで彼女の財布を開けるわけにはいきませんが、彼女がもし話題を変えようとしたら容赦なく本題に戻しましょう。

このような会話をするのは気まずく、気分が悪いかもしれません。怒鳴り合いの喧嘩か、どちらかのすすり泣きで居心地が悪くなり、友達ではいられなくなってしまうかもしれません。

後者の選択肢の場合、友達を失う確率が高く、その上お金も返ってこない可能性があるので、できれば避けたいところです。しかし、あなたが友人の裏切りを乗り越えられないのであれば、選択肢は他にありません。

どのように対処法を決めるべきか

どちらの選択肢でいくか決断する前に、この友人とあなたの関係をもう一度よく考えてみてください。彼女はまだ経済的苦境にある可能性があります。彼女がいつも話題を変えるのはまだお金がないため恥ずかしくて、ストレスを感じているからかもしれません。今でも彼女はあなたにとって大好きで信用できる友達ですが、苦労していて、すでにあなたに負担をかけているため現状をあなたに知らせることをためらっているのかもしれません。

一方、彼女はお金を返す義務はないと思っている可能性もあります。返済する意志など全くなく、時が経てばいずれあなたが諦めると思って毎回話題を変えているのかもしれません。

この2パターンを読んで、どちらが当てはまると思いますか?

どう対処するかは、あなたにとって彼女との友情を守ることがどれだけ大切かに左右されると思います。それを決断するために、彼女との関係は守る価値があるのかどうかをまず自分の中でよく考えてみてください。

応援しています。

For Love & Money

​​[原文:I loaned my friend all my savings and now she dodges me every time I bring it up. What do I do?

(翻訳・小森谷美江子、編集・長田真)

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