会社に見切りつける女性管理職たち。損失を抑えるため企業が今すぐ着手すべき3項目

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PixelsEffect/Getty Images

コロナのパンデミックという世界的な健康危機は、女性が職場でどれほど不利な条件を強いられているか、女性にとっての出世が男性のそれとはどう違うかを明らかにするためには必要だったのだろうか。

そうかもしれない。

新型コロナウイルス感染症は、働く女性、特に第一線で働く女性や幼い子どもを持つ母親たちに直接的かつ壊滅的な影響を与えた。パンデミックの発生から2年半以上経った今でも、その影響は幹部人材の間にもまだ広がっていることが、新たに発表された報告書で明らかになった。

マッキンゼーと非営利団体リーンイン(Lean In)が発表した報告書によると、2021年はかつてないほどの数の女性リーダーたちが会社を去り、仕事を辞めた男性幹部と女性幹部の差は過去数年で最大となった。

退職の理由はさまざまだが、主に昇進機会の欠如、柔軟性に欠けるスケジュール、日常的な性差別に対処しなければならないこと、名ばかりでほとんど報われない「ダイバーシティ」や「インクルージョン」絡みの仕事をこなすことへの疲労が原因であると報告書は伝えている。

レイチェル・トーマス

リーンインのレイチェル・トーマスCEO。

本人提供

リーンインの共同設立者兼CEOであるレイチェル・トーマス(Rachel Thomas)は次のように話す。

「雇用主は昇進にまつわる2つの問題を抱えています。女性幹部は退職率が高いという問題、それと、依然として男性が昇進する確率のほうが断然高いという問題です。これは、企業に対して警鐘を鳴らすべき問題です」

いま米国企業は、職位を問わずあらゆるレベルの女性の雇用と維持に苦心し、給与と昇進を公平なものにしようと取り組んでいる。そんななか同報告書は、組織が女性人材を確保する最善の方法について、いくつかの提案を行っている。

本稿ではその中から、特に重視したい3つの項目を紹介する。

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