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スナック菓子のかけら、梅干しの副産物、規格外バナナ…食品ロス削減に向けた食品業界の取り組み

毎年10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」だ。

農林水産省と環境省の調査によると、日本国内では食品ロスの量は年間約522万トン(2020年度)にも及ぶ。年々減少傾向にあるとはいえ、持続可能な社会の実現のためにはさらなる削減が不可欠だ。

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出典:農林水産省

全体の約半分(約275万トン)を占める事業系の食品ロスを減らすため、食品業界ではさまざまな取り組みが始まっている。今回は、そのうちのいくつかを紹介していく。

カルビー Jagabeeのかけら うすしお味

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提供:カルビー

カルビーが公式オンラインショップ「カルビーマルシェ」で、数量限定で発売しているのが「Jagabeeのかけら うすしお味」。人気のスナック菓子「Jagabee(じゃがビー)」の製造工程で出る、スティックの長さが足りずに規格外とされてしまう“かけら”だけを袋詰めした製品だ。

もちろん、通常のJagabeeと同様の味で、サクッホクッとした食感を楽しめる。1袋500g入りというたっぷりサイズで、価格は税込980円。通常のJagabee(40g入り)は税込150円前後で販売されているため、かなりお得な製品でもある。

らでぃっしゅぼーや 梅干し製造の副産物

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提供:オイシックス・ラ・大地

食品宅配サービス「らでぃっしゅぼーや」が、梅干しの製造工程で出てこれまでは廃棄されていた“梅酢”などの副産物をアップサイクル。「おいしい副産物」シリーズの第1弾として発売中だ。

製品ラインアップは、梅酢を活用した「野菜なんでもピクルスの素(もったいない赤梅酢)」(税込429円)や「もったいない梅酢漬け大根」(税込453円)のほか、梅しそとごま油を搾油した後のごまを合わせた「もったいない梅しそ&ごまふりかけ」(税込429円)など。これに加えて、製造過程で傷や皮の破れ、色ムラなどが生じて見た目が不ぞろいな梅干しも無選別で販売している。

協同乳業 Doleスウィーティオバナナヨーグルト

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提供:協同乳業

協同乳業「Doleヨーグルトシリーズ」から2022年11月7日に発売されるのが「Doleスウィーティオバナナヨーグルト」だ。

ドール(Dole)が2021年9月から取り組んでいる「もったいないバナナ」プロジェクトの一環として発売される期間限定品。美味しく食べられるにもかかわらず、流通過程におけるさまざまな要因により廃棄せざるを得ない規格外バナナを原料に使用している。スウィーティオバナナの甘さを活かすために酸味を控えたヨーグルトを使用しており、濃厚な味わいが楽しめる。

これまで廃棄せざるを得なかった食材や副産物を販売したりアップサイクルする取り組みは、食品業界ではいくつも始まっている。今回紹介したような大手企業の事例によって食品ロスの問題が消費者に認知され、ロス削減への動きが社会全体に広がっていくことを期待したい。

(文・加藤肇)

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