アルファベットのサンダー・ピチャイCEO
Brandon Wade/Reuters
- グーグルの広告収入は前四半期に比べて20億ドル近く減少し、広告市場の減速を証明するものになった。
- この結果は、メタを含むデジタル広告企業全体にとって「悪い兆候」だ。
- この数字は「広告パートナーが予算を減らしている」と報告したスナップにも続くものだ。
グーグル(Google)の親会社、アルファベット(Alphabet)の四半期決算は、広告市場が苦しんでいることを証明しており、メタ(Meta)などの収益のほとんどを広告から稼ぐ企業にとっては悪い兆候だ。
2022年10月25日、アルファベットはグーグルの第3四半期の広告収入が第2四半期と比較して20億ドル(約2958億円)近く減少したと報告した。アルファベットのルース・ポラット(Ruth Porat)最高財務責任者は同社の決算説明会で、「一部の分野で広告費が減少した」ことが原因だと述べた。
「グーグルがつまずくのはデジタル広告全体にとって悪い兆候だ」と、インサイダー・インテリジェンスの主任アナリスト、エブリン・ミッチェル(Evelyn Mitchell)は述べている。
確かに、グーグルの予想を下回る決算は、すでに以前の四半期に広告収入の減速を報告しているメタに問題をもたらすものになるかもしれない。
エバーコア(Evercore)のアナリスト、マーク・マヘイニー(Mark Mahaney)は最近のメモで、10月26日に行われるメタの第3四半期の決算発表では、広告収入が昨年に比べて5%減少すると予想している。
メタの広告収入がそれ以上に減少していれば、投資家の不安はさらに増すだろう。同社は、今のところ収益性が低いメタバースへと軸足を移したことで、アナリストや著名投資家から非難を浴びているからだ。
しかし、グーグルの期待外れの決算は、デジタル広告の低迷を示す最初の兆候ではない。SnapChatを運営するスナップ(Snap) も先週、低調な四半期決算を発表している。
スナップは投資家向けの書簡で、「多くの業界の広告パートナーが、事業環境の逆風やインフレによるコスト圧力、資本コストの上昇に直面し、マーケティング予算を削減していることが分かった」と述べている。
[原文:Alphabet's earnings report confirmed a big ad spending slowdown, and that bodes poorly for Meta]
(翻訳・編集:Toshihiko Inoue)