テスラは、ピックアップトラックの「サイバートラック」、スーパーカーの「ロードスター」、自律走行型タクシーなどを開発中だ。
Tesla
- テスラは今後数年間で複数のモデルを発売する予定だが、それらの開発段階はさまざまだ。
- セミトラックは12月から納車が始まる予定だ。
- イーロン・マスクは、その後にピックアップトラック、スポーツカー、自律走行型タクシーが続くと述べている。
テスラは現在、4つのモデルを販売しているが、CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)は今後数年間でさまざまな自動車を発売する壮大な計画を立てている。
同社は、セミトラック、サイバーパンク・ピックアップ、スーパーカーを開発中で、マスクはそれ以外にも複数のプロジェクトがあると言及している。その多くがすでに大幅に遅れを見せており、すべてが日の目を見るという保証はない。
セミトラック
「テスラ・セミ」のインテリア。
Tesla
テスラは2017年、長距離トラックに革命を起こすという高尚な目標を掲げ、セミ(Semi)を発表した。同社は現在、初となる車両を12月にペプシに納入する予定で、これは3年遅れだ。
同社によると、セミはネバダ州の工場で生産されている。最大500マイル(約804km)の距離を走行可能で、30分間の急速充電で70%まで回復するという。
サイバートラック
テスラの「サイバートラック」。
Robert Hanashiro-USA TODAY/REUTERS
テスラは2019年のイベントで、ファンキーな外観のピックアップトラック「サイバートラック(Cybertruck)」を公開し注目を集めたが、それはよい理由だけではなかった。まず、サイバートラックの窓は防弾と宣伝していたが、ステージ上のデモンストレーションで2度も割れた。また変わったデザインが納得できないユーザーもいた。
このサイバートラックは2023年の生産に向けて初期段階にあるとみられるが、同社はウェブサイトからこの車の詳細を削除しており、価格やスペックはいまだ不明だ。マスクによるサイバートラックに関する面白い要素としては、簡単にボートになること、戦車のようにその場で回転できる4モーター版があることなどが挙げられている。
ロードスター
テスラの「ロードスター」。
Tesla
テスラの歴史は「ロードスター」と名付けられた2人乗りのスポーツカーから始まった。現在、時速60マイル(約96km/h)への加速が2秒以内、フルチャージで620マイル(約997km)の走行が可能な20万ドルのスーパーカーとして復活させようとしている。マスクは、加速を高め、短距離のホバリングを可能にする冷風スラスターを搭載すると述べている。実際に目にしたときに、それを信じよう。
このロードスターが発表された2017年、同社は2020年までに公道を走るだろうと話していた。だが現在の目標は2023年だ。
ロボタクシー
イーロン・マスクは4月、テスラがいずれ、未来的な外観を備えた自律走行専用タクシーの生産を始めると述べた。同じ月の後半に行われた収支報告で、このロボタクシーにはハンドルやペダルがなく、2024年までに生産が始まると語った。
2万5000ドルの小型車
マスクは2020年、2万5000ドルの車を開発中で、約3年で販売すると語った。今年1月、マスクはそのプロジェクトの延期について述べ、手頃なモデルが発表目前であるという望みを打ち砕いた。
10月に行われたテスラの最新の収支報告では、次の自動車はモデル3やモデルYより小型で、価格も半分程度であることに触れ、その格安モデルについての憶測に再び火をつけた。また、その未来のモデルの売上はすぐに、他のテスラのモデルをすべて合わせた以上になるだろうと語った。
マスクが触れた車は、以前話していた2万5000ドルのモデルと同じなのか、ロボタクシーなのかは不明だ。
サイバークワッド
テスラのサイバートラック(左)とサイバークワッド(右)。
Ringo H.W. Chiu/Associated Press
テスラは、サイバートラックと同じタイミングで、サイバークワッド(Cyberquad ATV)も発表したが、それ以来、詳細についてはまったく語られていない。直後に1900ドルで子ども用が販売されたが、現在はリコールされている。マスクによると、大人用のモデルはサイバートラックのオプションとして販売されるという。
バン
現在のテスラのラインナップ。
Tesla
マスクはテスラのバンの可能性について何度か触れてきた。ジョー・ローガンの2021年のポッドキャストで、マスクは内蔵ソーラーパネルで電力を供給できるようにすると語った。
テスラは、電動配送バンを販売するフォード、ゼネラルモーターズ、リヴィアン、メルセデス・ベンツなどに加わることになる。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)