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「中国の奇跡」は終わった。弱体化する大国に世界が巻き込まれるという地政学リスク

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Ju Peng/Xinhua via Getty Images

我々が知っていた中国はもう存在しない。

急成長しながら徐々に社会を開放しつつあった中国はもはやなくなった。それに取って代わるのは、萎みゆく経済、そして習近平国家主席という一人の人物の支配で独裁化していく政府だ。

この新たな中国は、以前の中国よりも危険だ。揺らぐ不動産業界と社会の高齢化が、世界経済全体の足を引っ張るおそれがある。産業界を攻撃して外資からの投資を遮断することをも厭わない習氏の姿勢は、世界金融の安定を脅かす。そして軍事力の強化と台湾統一への野望が、地政学的な安定の脅威となっている。

弱体化する中国経済

かつては、政府の監視や越権行為から知的財産の窃盗まで、あらゆることを欧米の企業や政府が見逃してもいいと思えるほど中国市場が有望な時代もあった。しかしそうした時代は終わった。欧米諸国の政府や経営陣の間にも、いよいよ中国政府の変化に対する恐怖が広がり、中国経済のこの先の魅力が薄れつつあるようだ。

世界舞台における中国のソフトパワーが弱体化すればするほど、ハードパワーを使って対立を解決する誘惑に駆られることになる。奇跡を起こしてきた中国経済の仕組みは活力を失っているが、一方でその野心はいまだ健在だ。それはつまり、我々にとって中国がかつてないほど危険な存在になっていることを意味する。

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