Adrees Latif/Reuters
イーロン・マスクの下で仕事をすることになったツイッター(Twitter)のエンジニアたちは、バリバリ働き、ツイッターのための提案はマスクに直接持っていくようにと言い渡されている。
2022年10月30日、ツイッターの技術ディレクターの一人が、マスクの配下で社内が激変するなか、社員はどんな貢献ができるかを提案した文書を社内のSlackで共有した。
マスクがツイッターの買収手続きを正式に完了させたのは10月27日夜。大規模な人員削減がいつ行われるのかという社員の不安をよそに、マスクはさっそく、Twitterのプラットフォームに手を加えるよう指示を出し始めた。認証プロセスに関する改変や、ツイッターが数年前に終了したショート動画アプリ「ヴァイン(Vine)」の復活などだ。
こうした「イーロン的に重要なプロジェクト」に関わっていないエンジニアや他部署の社員に対し、このディレクターは「ツイッターで実現できたらいいなと思うイケてるプロダクトアイデアを考えること」を勧めている。
「すぐにデモを作れるか? プロダクトに実装してみたいことを『熱狂的な』切迫感を持って取り組めるか? もしそうなら、やってみてイーロンに直接デモを見せてほしい」(当該ディレクター)
2022年10月30日に回覧された別の社内文書によると、マスクはツイッターの認証に関する変更を11月4日までに完了するよう指示している。そのため、チームは「文字通り24時間体制で」働くよう求められている。
このような働き方はツイッターでは馴染みがない、と同社をよく知る人物は語る。以前はどんなアイデアであれ、まず個々のチームやマネジャーと相談したり会議で議論したりして、ようやくローンチに向けて動き出すという流れだった。
だが今は、エンジニアたちは迅速なフィードバックをもらえる。しかも多くの場合、マスクから直々にだ。マスクにアイデアをプレゼンすれば「何かしらのフィードバックをもらえる」だけでなく、「できるだけ早く形にしろと言われるかもしれない」と、前出のディレクターは言う(ただし「そんなものはやめて別のことをやれ」と言われる可能性もあるが)。
つまり、マスク指揮下のツイッターで働き続けたいなら「機会が与えられるのを待っていてはいけない」。積極的に業務に取り組んだほうがクビになるリスクは低い、とディレクターは言外に匂わせている。
「この会社で最も重要な人材は、きっちり仕事のできるエンジニアやXFNパートナーだ」(当該ディレクター)
(編集・大門小百合)