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太陽の方角から来る「惑星キラー」小惑星を発見…数千年後に地球の脅威になる可能性も

アメリカ国立科学財団の光赤外線天文学研究所が運用するセロ・トロロ汎米天文台の望遠鏡。

アメリカ国立科学財団の光赤外線天文学研究所が運用するセロ・トロロ汎米天文台の望遠鏡。

CTIO/NSF’s NOIRLab/AURA/H. Stockebrand

遠い将来、地球に危険なほど接近する可能性のある大きな小惑星が2022年に発見された。

「2022 AP7」と名付けられたこの小惑星は、直径が約1.5キロメートルもある。この発見を伝えるプレスリリースが2022年10月31日に公開され、その中でカーネギー科学研究所の天文学者であるスコット・S・シェパード(Scott S. Sheppard)は、サイズから言ってこの小惑星は「惑星キラー」であると述べている。

この小惑星は、恐竜を絶滅させた隕石ほどは大きくないが、広範囲にわたって地球を破壊し、生態系を一変させる可能性がある。

研究者の計算によると、幸運なことに2022 AP7はすぐに地球に向かってくるわけではなく、次の世紀に衝突するわけでもない。

「ずっと先、数千年後ぐらいには、我々の子孫を悩ます問題になるかもしれない」と、クイーンズ大学ベルファストの天文学者、アラン・フィッツシモンズ(Alan Fitzsimmons)はニューヨークタイムズに述べている。彼は今回の調査には参加していない。

しかし、惑星キラーは他にも隠れているかもしれない。というのも2022 AP7が発見されたポイントは地球と金星の軌道の間、地球から見て太陽の方角にあり、死角となっているからだ。

太陽のまぶしさで、危険なキラー惑星が見えない可能性も

地球の軌道の内側で、太陽を周回する小惑星の想像図。

地球の軌道の内側で、太陽を周回する小惑星の想像図。

DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/J. da Silva/Spaceengine

2020年8月、自動車大の小惑星が、地球から約3000キロの距離まで接近し、衝突することなく通過していった。観測史上、これほど地球に接近した小惑星はなかった。

この小惑星の存在が把握されたのは、通過から6時間後のことだった。太陽の方角から接近してきたため、誰も予想していなかったのだ。

小惑星は太陽光を反射し、それを望遠鏡が検出することで発見される。そのため、地球と太陽の間にある小惑星を見つけることは非常に難しい。直径が地球の109倍もある太陽のまぶしい光が、直径1.5キロメートル程度の小惑星のかすかな輝きをかき消してしまうのだ。また小惑星の中には太陽光をあまり反射しないものもある。

このまぶしい領域にある小惑星を見つけるために、シェパードのチームはチリにあるセロ・トロロ汎米天文台の望遠鏡に取り付けられたダークエネルギー検出用のカメラを用いた。

彼らは太陽が地平線から顔を出す直前の薄明かりの中、10分間だけ太陽に近い空をスキャンし、2022 AP7の他、これまで知られていなかった3つの地球近傍小惑星を特定することができた。この調査結果は、9月29日付のThe Astronomical Journalに掲載されている

「同じようなサイズ(の地球近傍小惑星)はあと数個しか見つからないだろう」とシェパードはプレスリリースで述べ、未発見の小惑星のほとんどは、おそらく地球の軌道に接近するよりも、太陽に近いところに留まっていると付け加えた。

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