本記事の著者エリック・ローゼンバーグ氏と彼の「貯蓄ロードマップ」。
Eric Rosenberg
- アプリやスプレッドシートを使ってお金を管理する人は多いが、紙と鉛筆で自分のファイナンシャルプランを描く方法はいまも有効だ。
- 「貯蓄ロードマップ」があれば、毎月どこからお金が入ってくるのか一目瞭然だし、貯蓄や投資プランを自動で立てられる。
- 数年おきに貯金と投資に向けたロードマップを更新すると、変わりゆく資産目標の達成に向けて着実に歩み続けられる。
自分の貯金や投資プランを頭の中で思い描ける人もいるが、誰でも簡単にできるわけではない。お金がどこから入ってどこに払うべきか思い描くのが難しいならば、紙と鉛筆で図にしてみよう。
私は過去に何度か、携帯電話やPCをオフにして、貯蓄プランを図に描いたことがある。この方法は、お金がどこから入ってくるのか理解し、将来のために計画を立てるのにとても有効だ。貯蓄ロードマップの描き方と、私が毎月どうやって資金をやりくりしているのか順番に説明しよう。
自分の貯蓄プランを紙に描く
給料が直接預金口座に振り込まれるならば、貯蓄ロードマップを最大限生かすのにうってつけだと言える。このロードマップを使って、ほとんどメンテナンスなしでお金が働いてくれる、貯蓄プランを自動で策定できる。
Eric Rosenberg
ロードマップを描くときには必ず、普通預金口座や貯蓄口座、投資用口座をすべて含めよう。また、プランを立てるときには、予算の段階から毎月の経費を全部考慮すると良いだろう。
人によって資産目標は違うので、あなたの貯蓄プランが他人とまったく同じことはない。大方の台所事情がそれぞれ違うように、友達や近所の人がどこにお金を使っているのか心配する必要はない。あなたの予算と目標は、あなたと同じで世界に1つだけなのだ!
貯蓄プランを図に描いてみると長期目標を達成しやすくなる
私の最近の資産目標は、投資、リタイア、子ども向けが大半を占める。また自営業者なので時折多く所得が入ってくるので、正社員として2週間に1度確実に給料を手にしていたときよりも、家計を維持するのに助かっている。
Eric Rosenberg
所得はすべて仕事からのもので、週に1度給与支払者から振り込まれる。また、他にも配当収入がある。さらには、事業者が掛け金を負担する個人退職積立勘定(SEP IRA)の制度も利用している。
こうした所得から、いくつかの長期目標に資金を振り向けている。貯蓄口座、退職用口座、大学進学用口座、医療貯蓄口座、種類が違う2つの投資用口座、そしてもちろん高金利預金口座だ。
貯金の目的がいくつもあると、頭の中ですべてを常に整理しておくのは至難の業だろう。だから個人用のマネーアプリを使ったり、こうしたロードマップを描いたりすれば、資産目標を達成するのに役立つに違いない。
ロードマップを定期的に更新する
自分の資産目標への道を明確にするために、私は約3年ごとにこのようなロードマップを作っている。全部をまとめて描くのに10分もかからないが、信じられないほど重要な気づきをもたらしてくれるので、貯蓄や投資戦略を練り直すのに有効だ。
ライターの私とは違い、皆さんのロードマップは公開されない。あなたと資産目標が同じパートナーや配偶者以外の目に触れることはないだろう。だから、きれいでも完璧である必要もない。ただ、お金の流れがわかれば良い。
自分でも気づかないわずかなキャッシュフローの変化だけでなく、長い間に資産目標も変わる可能性がある。数年ごとに、自分の目標を見直して、自分にとって一番大事な口座にお金を割り振ることをお勧めする。
(翻訳・中山桂、編集・長田真)