インテリアデザイナーのヴィンセンテ・ウルフは、小さなコーヒーテーブルやフェイクの暖炉は使わないという。
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- インテリアデザイナーのヴィンセント・ウルフが、自宅には絶対に置かないアイテムを教えてくれた。
- 蛍光灯は目に悪いだけはでなく、インテリアの色も悪くしてしまうという。
- また、彼は複製アートをオリジナルのアートに、またフェイクの暖炉を本物の暖炉に取り替えることを勧めている。
空間をデザインする時に、適切なアイテムを選ぶことは重要であるが、それと同じくらい、家に持ち込まないアイテムを決めることも重要だ。
Insiderは、ヴィセンテ・ウルフ・アソシエイツ(Vicente Wolf Associates)のチーフインテリアデザイナーで、40年以上のキャリアを持つヴィセンテ・ウルフ(Vicente Wolf)に、自分の家には絶対に置かないというアイテムを教えてもらった。
大量生産の装飾品ではセンスが発揮できない
ウルフによると、大量生産された装飾品を家に置くことは、「洗練」の対極にある行為だという。
「私は自分の家が好きだし、顧客の家は彼らの生き方や個性を表現する場所であるべきだと考えている」とウルフは言う。
ウルフによると、予算内に収めながらも、特別で意味を持つ要素を備えた自分らしい家にする手段は必ずあるという。例えば、個性的で丁寧に作られている中古の物を安い価格で探すという方法もある。
コーヒーテーブルは家の必需品。小さい物は避けよう
小さなコーヒーテーブルは、必ずしもとても機能的とは限らない。
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「コーヒーテーブルは、私たちに物を置く場所を提供してくれる。足を置いてもいいし、好きなように使える」とウルフは話す。
ウルフによると、エンドテーブル(ソファなどの家具の脇に置く肘掛けの高さの小さなテーブル)や他に便利な場所がない場合は、ゆったりしたサイズのコーヒーテーブルが特に必要だという。
造花は年中同じ表情のつまらないもの
風水では、どの部屋にも生命力のある物を置くべきだとされている。植物は、健康や成長を促進するもので、その完璧な例だ。
そのため、ウルフは自宅のインテリアに造花を使わないようにしているという。フェイクの植物には生命力がなく、季節によっても変化がないからだ。
「生きている花の変化が好きなんだ。成長を見る喜びがある」
蛍光灯は目に不快感を与え、インテリアの色彩を損なう
蛍光灯は白熱灯よりも省エネではあるが、ウルフは自分のいる場所には絶対に必要ないという。
「蛍光灯は目にあまりにも過酷であり、インテリアの色にも大混乱をもたらす。さらに、蛍光灯は肌の色にとっても最悪だ」
ベッドルームではお揃いの家具を避ける
ベッドルームのお揃いの家具は簡単に手に入るものだが、必ずしも見た目がいいとは限らない。
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ベッドルームで使う家具セットは1カ所で買い揃えられる便利な物ではあるが、オリジナリティに欠けるとウルフは言う。
「私の意見では、今、家のインテリアは、リラックスしたイメージに移行しているところで、お揃いの家具セットは時代遅れにも見える。家具はコーディネートすることで、部屋はより楽しく、魅力的なものになる。ただ、少し工夫が必要ではあるが」
短いカーテンはサイズの合わない服のようなもの
ウルフによると、床に着かない位置で吊るされているカーテンは、サイズの合わない服を着ているようなものだという。
「カーテンは床に着く長さか、0.5インチ(1.27cm)から1インチ(2.54cm)あるいはもっと伝統的な設定では2インチ(5.08cm)から4インチ(10.16cm)、または1フィート(約30cm)長く垂らして設置した方がいい」
合成繊維のナプキンを布製のナプキンに取り替える
紙や合成繊維のナプキンは手入れが簡単だが、より洗練された印象を与えたいのであれば、布製のものを選ぶのがベストだとウルフは話す。布製のナプキンは、来客をもてなすには特に素晴らしいものではないが、個人が日常生活で使う分には贅沢なものだ。
「何はともあれ、吸収力のあるコットン製のナプキンを購入してほしい。口の周りについた油をきちんと拭きとらなければならないのだから」
自分や顧客の家を手掛けるときは複製アートを使わない
「貯金を吐き出さなくてもオリジナルのよい物が見つけられるはず。あなたが撮影したモノクロ写真でも、 美しいフレームに入れれば、たいていのものは美しく仕上がる」
家にある本物のアートと個人的な関係を持つことは本当に特別なことだ、と彼は付け加えている。
フェイクの暖炉では本物と同じ雰囲気は味わえない
薪を必要とする暖炉は、ウルフにとって最高のものだという。
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ウルフによると、電気式の暖炉は、本物の暖炉の見た目や質感には到底及ばないという。その上安っぽいため、自身の家では絶対に使わないと彼は話している。
「もしどうしても使いたいなら、ガス式の暖炉でもいいが、本物の薪を使った暖炉にはかなわない。火がつかないものならば、私はそんな暖炉はいらない」
ベッドのフットボードに収納できるテレビは過去の物
ウルフは寝室にテレビを置くことに反対しないが、ベッドのフットボードに出し入れできるデザインのものは避けているという。
「その代わり、反対側の壁にフラットスクリーンを設置している。見た目が気に入らなければ、アプリを使って家族の写真やアートを飾ることもできる」
ブランドが分かるような家具はつまらない
ウルフはブランドのラベルが付いているような家具を自宅に置くことを避けている。
「それはただ味気ないものだ」とウルフは言う。
「なぜ、企業に無料で広告を出してあげないといけないのだろうか」