ホンダがマイクロモビリティのテストを開始する。
Honda Motor Company / Honda R&D Company
- ホンダが、人間と協調することのできる「マイクロモビリティ」車両のテストを行う。
- テストの対象には、4人乗りのEVと荷物を運ぶロボットが含まれている。
- これらのコンセプトカーは、車を所有しない人々が移動する時の助けになる可能性がある。
ホンダ(本田技研工業)は、街中の移動をより楽にしようと、その助けとなるさまざまなマイクロモビリティを開発中だ。
同社の研究開発部門はさまざまなコンセプトカーをテスト中で、2030年をめどに日本での商用利用を目指すとプレスリリースには記されている。
この車には、ホンダが「Honda CI(Cooperative Intelligence:協調人工知能)」と呼ぶ技術が使われている。この技術は、カメラ、音声認識、AI(人工知能)などを組み合わせて、車がより 「人間らしく」人間と協調できるようになるものだという。
また、これらの装置は周囲の3Dマップをリアルタイムで作成することができるとホンダは述べている。この機能により、通行可能な領域を、「人間が目で見て認識するのと同じように」素早く認識することができるようになる。
同社はこれまでのところ、2台のコンセプト車両の情報を発表している。1台は4人乗りEV(電気自動車)の「CiKoMa(サイコマ)」で、市街地の移動や観光、ビジネスで使用できるよう設計されている。ユーザーは言葉や身振りで、呼び止めたり、行き先を指定したりすることができるという。
もう1台は電動ロボットの「WaPOCHI(ワポチ)」で、ペットのようにユーザーをついて回るよう設計されているとプレスリリースには記されている。AIとカメラを使ってユーザーの後を追い、荷物を運ぶことなどでユーザーをサポートするという。
運転はしたくないが、まだ外出を楽しみたい高齢者や、車を所有したくないZ世代の人々を対象にしたコンセプトだとブルームバーグは伝えている。
「少子高齢化が進み、COVID-19のパンデミックを経て、新たな習慣が浸透した社会においては、超小型のモビリティーによって人やモノが自由に移動することのニーズが高まると予想されている」とホンダは述べている。
[原文:Honda is testing vehicles that could see and communicate in a way that's similar to humans]
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)