アメリカ中間選挙、下院は民主党が苦戦か。上院は接戦、鍵を握る激戦の8州は?

中間選挙を迎えたアメリカ。トランプ前大統領が次の大統領選の出馬をほのめかす中、バイデン政権の評価は。

中間選挙を迎えたアメリカ。トランプ前大統領が次の大統領選の出馬をほのめかす中、バイデン政権の評価は。

REUTERS

アメリカでは11月8日(現地時間)に中間選挙が投開票された。アメリカの今後の政治の行方を左右する重要な選挙とも言われる。

大統領選挙(任期4年)の中間の年に実施される選挙のため「中間選挙」と呼ばれる。

今回は連邦議会の上院(100議席)のうち35議席、下院(435議席)の全議席が争われる。州によっては州知事など公選職の選挙も実施される。

開票速報(11月9日16時07分現在)。青が民主党、赤が共和党の議席。

開票速報(11月9日16時07分現在)。青が民主党、赤が共和党の議席。

Business Insider US

現有議席は上院は[民主党:50、共和党:50]で拮抗、下院は[民主党:222、共和党:212]だった。上院ではハリス副大統領が投票に参加するため、両院ともに民主党が優勢だった。

歴史的にみて、戦後の中間選挙では政権担当の政党が得票率を減らす傾向が強い。

バイデン政権の民主党も、今年の上半期には「上下両院での惨敗は確実」という見方もあった。選挙前の世論調査では下院選では共和党が優勢とみられる一方、上院選は接戦と見られていた。

リアルクリアポリティクスによると、上院選ではアリゾナ州、コロラド州、ジョージア州、ニューハンプシャー州、ネバダ州、ワシントン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州の8州が激戦州(Toss Ups)とされている。

DDHQはコロラド州ニューハンプシャー州ワシントン州ペンシルベニア州では民主党が議席を獲得したと伝えた。残る激戦州では日本時間9日午後4時25分現在アリゾナ州、ネバダ州、ジョージア州は民主党が優勢、ウィスコンシン州は共和党が優勢としている。

約40年ぶりの歴史的な物価高と言われる中、インフレ対策が大きな争点になった。

共和党はバイデン政権の政権運営を批判し、経済政策を争点に据えた。民主党は2022年6月、連邦最高裁が各州の妊娠中絶禁止を認めたことを受けて、人工妊娠中絶の権利擁護も訴えた。

バイデン大統領はTwitterで「民主主義の中核となるのは、基本原則である“投票権”だ。それがあれば何でも可能になる。 今日投票しよう」と、投票を呼びかけた。

動向が注目されているのがトランプ前大統領だ。機密文書の扱いをめぐりFBI(アメリカ連邦捜査局)の家宅捜査を受けたが、今回の中間選挙では多数の候補者を推薦した。

マール・ア・ラーゴで報道陣に対応するトランプ前大統領。(2022/11/08)

マール・ア・ラーゴで報道陣に対応するトランプ前大統領。(2022/11/08)

RICARDO ARDUENGO/REUTERS

トランプ氏は応援演説の中では次の大統領選への出馬もほのめかしており、中間選挙後の11月15日には正式に出馬表明をするのではないかという見方も出ている。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み