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イタリアの修道院に安置された41体の子どものミイラを調査…生活や埋葬の謎を解明へ

※本記事は、2022年1月12日に掲載した記事の再掲です

イタリア、シチリア島パレルモのカプチン会修道院のカタコンベに展示されたミイラ

イタリア、シチリア島パレルモのカプチン会修道院のカタコンベに展示されたミイラ。世界でも最も保存状態がよいと言われている。2011年1月31日。

REUTERS/Tony Gentile

  • イタリア、シチリア島パレルモにあるカプチン会修道院のカタコンベ(地下墓地)には約1284体の遺体が安置されているが、そのうち163体は子どものものである。
  • イギリスのスタッフォードシャー大学の研究者たちは、X線を使用して、幼いミイラを調べる予定だ。
  • その目的は、ミイラとなった子どもたちの生活や死をより詳しく知ることにある。

イタリア、シチリア島のパレルモにあるカプチン会修道院のカタコンベ(地下墓地)では、ミイラとなった子どもたちの生と死の謎を解き明かそうと研究者たちが努力している。

イギリスのスタッフォードシャー大学(Staffordshire University)の研究者は、「カタコンベの子どもの部屋」にある41体の子どものミイラを調べる予定だ。この墓地全体では約163体の子どもの遺体が安置されていると言われている。

この研究の代表者であるカースティ・スクワイアーズ(Kirsty Squires)博士は、2022年1月中旬からX線技術を使用してカタコンベ内の幼いミイラを調査する予定だとInsiderに述べた。

2021年7月にYouTubeに投稿された動画では、研究者たちはカタコンベにある成人のミイラがこれまでの研究の対象だったとしている。今回の子どものミイラについての新たな研究は、子どもたちの身元や生活、なぜ彼らがそこに安置されたのかを明らかにすることを目的としている。

スクワイアーズ博士によると、研究者たちはカタコンベを管理するカプチン会修道院と密接に協力し、倫理的で敬意を払った研究を行っているという。

「子どもの遺体を調査する際には、多くの倫理的な配慮が必要だ」

その配慮のひとつが、解剖のような侵襲的で論争の的となってしまうような技術の代わりに、X線技術を用いることである。カタコンベの写真はソーシャルメディアには投稿せず、学術論文に限定し、研究者は子どもたちの身元を特定する情報を公開しないとスクワイアーズは述べている。

アーティストのエドゥアルド・エルナンデス(Eduardo Hernandez)がカタコンベ内をスケッチして、その絵を一般向けに公開するという。

「これらは一般向けの資料として使用する予定だ。亡くなった子どもたちの写真を見て動揺する人がいる可能性もあるため、この方法が選ばれた」

カプチン会修道院カタコンベのウェブサイトによると、カプチン会修道院のカタコンベは、埋葬されて自然にミイラ化した修道士を安置する場所として1599年に作られたが、後には富裕層や著名人が身分の象徴としてミイラ化されて安置されたという。

ナショナルジオグラフィック(National Geographic)によると、このカタコンベには世界で最も保存状態のよいミイラがあるという。現在、カタコンベは死亡記録の残る約1284体を収容する観光施設として利用されている。遺体は展示されたり、棺に納められたりしており、その中にはミイラや部分的に白骨化したものがある。

[原文:Scientists will digitally examine 41 child mummies in Sicily to reveal information on their mysterious lives and deaths

(翻訳:大場真由子、編集・Toshihiko Inoue)

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