無料のメールマガジンに登録

平日17時にBusiness Insider Japanのメルマガをお届け。利用規約を確認


富裕層に共通する「富を維持し続ける」ための5つの習慣。富裕層専門のFPが指摘

GettyImages-683017632

富裕層のほとんどは、資産を長期にわたり維持する術を持っている。

Sushiman/Shutterstock

  • ファイナンシャル・プランナーによると、多くの富裕顧客には、富を維持するための共通した習慣がある。
  • 富裕顧客は、資産形成計画を立て、それを忠実に実行する一方、市場のタイミングを計ろうとはしない。
  • また、節税対策を追求し、退職後に備えて入念に準備をする傾向もある。

富裕層のほとんどは、資産を長期にわたり維持する術を持っている。長年、富裕層の顧客に助言をしてきたファイナンシャルプランナーのパトリック・ラッシュ氏によると、多くの顧客に共通するいくつかの特性があるという。

「大半の顧客は『となりの億万長者』のような人々だ」と同氏は言う。「彼らは莫大な収入を得ていたわけではないが、非常に倹約家だった。貯めたお金を確定拠出年金(401K)や証券口座に積み立て、退職を迎える頃には資産が100万ドル(約1.4億円)を超えていたのだ」

同氏は、こうした顧客を相手にしてきた長年の経験から、富裕層には資産を長期的に増やしつづけるための5つの共通した習慣があると指摘する。

1. 資産形成計画を立て、それを忠実に実行する

ラッシュ氏によると、長期にわたって富を維持し、さらに増やしていく富裕層は、必ず大局的な資産形成計画を立てている。

多くの富裕層にとって、資産形成計画とは、単に支出や貯蓄の仕方を決めることではない。

「家族の予算と支出、加入している保険の種類、遺産相続計画に関する法的書類の内容、家族や慈善団体に財産を残したい場合の目標額などについて、基本的なことをすべて把握していなければならない」と、同氏は語る。また、資産形成計画では税金、従業員の福利厚生、投資プランも考慮に入れる場合が多いという。

富裕層は、こうした計画を立てる際に適切な助言を受ける。また、その計画を忠実に実行するためにいま何をなすべきかを理解している。

2. 投資成績を心配したり、頻繁に運用したりしない

ラッシュ氏が相手にする富裕顧客のほとんどは、株取引のことなど頭にない。市場のタイミングを計ろうとか、次の注目株で大儲けしようといったことは考えていない。その代わりにラッシュ氏が顧客に薦めているのは、投資を長期的な視点でとらえることだ。

「私たちは、市場を出し抜こうとはしない。市場の力を利用して、顧客である投資家の成功率を最大化したいだけだ」と、同氏はInsiderに語っている。単純に株式を購入して長期間持ちつづけるやり方が最も成功率が高い、ということも往々にしてある。

ラッシュ氏が抱える富裕顧客の多くにとって、投資は能動的な行為ではない——必要なのは忍耐力だ。「私たちは1年、あるいは3年、5年単位では、必ずしも成功しないことを知っている。しかし、長期的には顧客の成功率を最大化できると確信している」

3. 退職後に備えて入念に準備をする

多くの人にとって、フルタイムの仕事を退職することは、より少ない収入で犠牲を払って生活することを意味する。だが、富裕層は慎重に計画を立てているため、裕福なままでいられる。

ラッシュ氏の顧客はたいてい、退職後に備えて入念に準備をしているという。「私たちは、顧客の平均余命を96歳に設定している。これは、健康な65歳のカップルの場合、約25%の確率で、少なくともどちらか1人が96歳まで生きるということがわかっているためだ」

富裕層は入念な計画を立てることで、退職後も長期にわたり同じ生活水準を保てる。「最終的に最も避けたいのは、顧客の資金が底を突いてしまうことだ」

4. 節税対策を追求する

富裕層は、慎重に計画を立てることで、税負担額を軽減する術を身につけてきた。

彼らは、税額控除や優遇税制をどのように活用すれば、現時点と退職後の両方の税負担額を軽減できるかを知っている。税金は複雑で理解しにくい面もあるが、節税は全体的な資産形成計画の一部だ。投資対象の選定から寄付方法の決定まで、あらゆる段階で意識する必要がある。

支払う税金が減れば、長期的に手元に残る金額は増える。財産が増えるにしたがい、適用される税率が徐々に上がってきた人々にとって、納税総額を減らすことは富を維持するために不可欠な手段だ。

5. 慈善事業への寄付を資産形成計画に組み込んでいる

多くの富裕層は、節税効果も期待して、慈善事業への寄付を資産形成計画に組み込んでいる。非常に裕福な人々は、社会に還元する義務を感じているだけでなく、寄付をすることで税優遇を受けられるという側面もある。

寄付にはさまざまな形態があるとラッシュ氏は言う。現金の寄付のほかに、株式の寄付や、一定の年齢以上であればIRA(個人年金口座)からの分配といった形もありうる。

慈善事業に寄付をすれば、課税所得の総額を減らすことができ、その結果、所得税額に加え、退職後のメディケア(老齢者医療保険)の保険料まで軽減できる。寄付には2つの目的があり、いろいろな意味でメリットがあるのだ。

[原文:A financial planner says rich people do 5 things with their money that keep them wealthy

(翻訳・Tomomi Sekine/LIBER、編集・長田真)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み