アマゾンのアンディ・ジャシーCEO。
Mike Blake/Reuters
- アマゾンがおよそ1万人のホワイトカラー従業員の解雇を計画していると、ニューヨーク・タイムズが報じた。
- この人員削減は、主にアマゾンのデバイス部門、人事部門、小売部門に影響すると同紙は述べている。
- アメリカ経済の低迷を受け、テック企業は今年、数万人の従業員を解雇している。
アマゾンが、技術部門と企業部門で約1万人の従業員のレイオフを計画していると、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が2022年11月14日、事情に詳しい匿名の関係者の話を引用して報じた。
このEコマースの巨大企業は、主に人事、小売、デバイス部門の雇用を削減する予定だと、関係者は述べている。デバイス部門は、アレクサ(Alexa)関連の製品を担当している。NYTによれば、早ければ今週中にもレイオフが始まる可能性があるという。
アメリカ経済がますます不透明になる中、大手ハイテク企業は2022年に人員を削減してきた。
イーロン・マスク(Elon Musk)はツイッター(Twitter)の買収を完了すると、すぐに7500人の従業員のうちの約半分を解雇した。11月初めには、メタ(Meta、旧フェイズブック)が1万1000人(従業員の13%)を切り捨てた。フィンテック大手のストライプ(Stripe)も、従業員の14%、約1100人をレイオフした。
アマゾンは最近、「異常なマクロ経済環境」を理由に採用を一時停止した。NYTによると、まもなくやってくるこの人員削減は、同社史上最大になる可能性があるという。1万人の従業員は、アマゾンの従業員のおよそ3%に相当すると関係者は述べている。
アメリカ経済は奇妙な不安定状態にある。株式市場は2022年に入ってから下落しているが、失業率はまだ低いままだ。自動車から食品に至るまで、高いインフレ率のために商品は高価であり、連邦準備制度理事会(FRB)は金利を引き上げ、支出を減速させることでこれを沈静化しようとしている。多くのエコノミストは、この国が不況に向かって転落していると考えている。
[原文:Amazon will reportedly cut 10,000 jobs as layoffs sweep the tech industry]
(翻訳・編集:Toshihiko Inoue)