Subway; Jörg Carstensen/Picture Alliance via Getty Images
- サブウェイは、言葉を理解して調理されたサンドイッチを販売できるスマート冷蔵庫をテストしている。
- 最初の1台が2022年9月に大学のキャンパス内に設置され、「かなり前向きな」反応があったという。
- サブウェイがすでに展開している「Grab and Go」のように、空港や病院などの設置を考えているという。
サブウェイは、ユーザーの話を聞いて質問に答えられる「スマート冷蔵庫」で調理済みサンドイッチの販売を拡大しようとしている。
このスマート冷蔵庫はAIと自然言語処理を用いており、ユーザーが冷蔵庫に話しかけて中の商品について何でも聞くことができるという。そして、重量センサー付きの棚によって、正しく料金を請求する。
最初の「対話型完全無人スマート冷蔵庫」は、9月にカリフォルニア大学サンディエゴ校に設置され、現地の店舗スタッフがサンドイッチを補充しているという。
この冷蔵庫ではサブウェイのイタリアンBMT、ベジデライト、オーブンローストターキーなどの6インチサンドを販売している。また、ペットボトル飲料、クッキー、チップスなども販売している。
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学生たちは通常の店舗のように営業時間が縛られない利便性を挙げ、最初の反応は「非常にポジティブだった」という。サブウェイでは、すでにフランチャイズ店からスマート冷蔵庫に「強い興味」が寄せられており、将来は病院、大学構内、空港などに設置する可能性があると述べている。
コンパクトな大きさのため、スペースは実際のサブウェイの店舗より大幅に少なく、実店舗は実現できないような場所でも、商品の販売が可能だ。そしてサンドイッチはカスタマイズせず調理済みのため、スタッフはより素早く簡単に作れて、人件費の削減にもなる。
サブウェイは、この冷蔵庫は完全にキャッシュレスかつ非接触であると述べている。携帯電話でタップして支払うか、クレジットカードを挿入して支払うことができるという。
これはオランダにある自動食品ロッカーによく似ている。顧客はコインやカードを挿入して、ハンバーガー、ホットドッグ、オランダ名物などの調理済み(場合によっては加熱済み)食品を取り出すことができる。ファストフード大手も食品ロッカーを運営しているが、これらは主に、顧客がQRコードをスキャンするか、専用アプリを使って食べ物を選んで取り出し、代金を支払う仕組みになっている。
サブウェイはカスタマイズ可能なサンドイッチで有名だが、パンデミックが始まってから、カスタマイズできる範囲を一部縮小しており、そのまま注文できるように設計されたサンドイッチのシリーズを販売している。カスタマイズをなくすことで、サンドイッチの販売がより早く、手間をかけずにできるようになるからだ。
サブウェイは2020年から小売店で「Grab and Go」キオスクの展開を開始した。
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サブウェイは2020年、フランチャイズの店舗であらかじめ調理したサンドイッチを販売するキオスクの展開を始めた。「Grab and Go」という名で知られるキオスクは現在、カジノ、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、病院、空港など、400以上の小売店にあると同社は述べている。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)