ナンバーも署名欄もない三井住友カードのデザイン。
三井住友カード
- 三井住友カードは11月14日よりサインパネル(署名欄)を廃止したカードの発行を開始した。
- ICカードやタッチ決済の普及により、店頭決済で署名を求められなくなった時代背景を捉えた変更となっている。
- こうしたクレジットカードの大きな変化は、2019年のApple Cardから始まっている。
三井住友カードは11月14日、クレジットカード裏面にあったサインパネル(署名欄)を廃止した「サインパネルレス」カードの発行を開始した。14日以降の新規入会受付分よりこの形式のカードを発行していく。
三井住友カードでは、2021年2月よりすでにカード番号、有効期限、セキュリティコードなどのカード情報を、カード券面に表記しなくなっている。今回のアップデートによってさらにシンプルなカードデザインとなった。
ちなみにすべてのカード情報は、これまで通り三井住友カードが提供する「Vpassアプリ」で管理できる。
表面・裏面ともにとてもシンプルなデザインに
三井住友カード
薄れる署名欄の存在意義
これまで、クレジットカード利用には必須とされていたサインパネルとそこへの自署。最近ではICカード決済が普及し、ユーザー自身が設定した暗証番号がその代役を務めることが多い。
また、店頭決済で署名自体が不要というケースも増えており、スマートフォンによるタッチ決済も目立つようになった。このような時代背景を捉え、三井住友カードは今回の変更に踏み切ったという。
なお、店頭決済の際にサインを求められた場合には取引への同意という意味で任意のサインを行うことで利用できる。
今回はVISAの三井住友カードのみの対応。Mastercardの三井住友カードや、より上位グレードの三井住友カード ゴールドや三井住友カードプリファードには、順次拡大していく。
Apple Cardからの流れ
このようなカード情報を記載せずサインパネルもないクレジットカードは、2019年に発表されたApple Cardが最初だ。ただしこのApple Cardはまだ米国内でしか提供されていない。
国内ではすでに昨年よりエポスカードやセゾンカードでもサインパネルレスに対応している。
(文・長田真)