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投資しながら社会貢献。30代・初心者でもできる3つのサステナブルな投資法

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サステナブルな投資をしたいという方にとっては追い風が吹きつつある。

Blue Planet Studio/Shutterstock

  • サスティナビリティに対する世間の関心が高まり、それに呼応する大企業や新興企業が増えてきた。
  • いまや投資家たちも自己利益だけを追求する時代ではない。
  • 社会に貢献しながら、自分の資産も増やせる可能性のある、サステナブルな3つの投資法について紹介する。

搾取的かつ環境破壊に結びつく事業に対して、世間の目が厳しくなっている。

そのため、財務諸表だけでなくCSR報告書やサステナビリティレポートなどの「非財務情報」も積極的に公開する企業が増えた。格付け機関による各企業のESGレーティングも公表されている。

またサステナブルな技術革新をもたらす企業、ESGを重視する金融商品も目立つようになった。こうした銘柄ならば、自己利益のためだけでなく利他的な投資も追求できる。

本記事では、社会に貢献しながら自分の資産も増やせる可能性のある、サステナブルな3つの投資法について紹介しよう。

1.変革する大企業に期待する

サステナビリティは社会や環境の持続可能性を意味する。適正な賃金を払って新興国の雇用創出に貢献する事業や、再生可能エネルギーを活用するような事業は、サステナブルな事業と言えよう。

ある企業がサステナビリティ関連の取り組みを行っている場合、「○○(企業名)_サステナビリティ」で検索すると公式の関連サイトが見つかるはずだ。トヨタの「環境への取り組み」を紹介するサイトでは、製造工程で発生する温室効果ガス排出量を2035年までに約7割削減(2019年基準)する目標が掲げられており、具体的な取り組みとして、海外工場での太陽光パネル導入の様子が掲載されている。

決算短信や決算報告資料以外の「非財務情報」からもサステナビリティ関連の取り組みを確認できる。非財務情報は企業による社会・環境への取り組みを紹介したもので、従来報告されてきた経営・財務関連以外の情報を意味する。CSR報告書やサステナビリティレポートという形式で公表されることが多い。

以上のような社会・環境関連の取り組みを重視する上場企業を選び、その企業の株に投資するという方法はサステナブルな投資法と言えよう。あくまでも大企業の中から選ぶことになるためリスクも比較的小さいと言える。企業によるESG重視度を判断しにくい場合は、格付け機関が公表するESGレーティングを参考にするとよい

この投資法はバリュー投資の一環とも考えられ、大企業銘柄が中心となる。安定性に優れる一方、短期での利益は見込めないかもしれない。長期投資の一環としてとらえる方が良いだろう。

2.革新的な新興企業を支援する

大企業のように既存事業へサスティナブルな取り組みを「追加する」という形ではなく、もっと直接的にサステナビリティ関連事業を手掛ける企業を選べば、よりソーシャルグッドを考えた投資が可能になるかもしれない。

分かりやすい例では、EV生産を主事業とする企業が挙げられる。テスラ(Tesla)のほか、実は日本でEVバスのシェア7割を誇る中国企業BYD(ビーワイディー、比亜迪)もある。BYDは乗用車EVでも日本市場への進出を狙っているようだ

再生可能エネルギーの企業への投資もサステナブルな投資と言える。太陽光発電パネルの設置や洋上風力発電の導入を事業の一環とする企業が、東証に複数上場している。畜産を環境破壊や動物の搾取につながると考える人は植物由来の代替肉を生産するアメリカの某企業に投資するとよいだろう。

やや難しいが、考え方次第では社会のサステナビリティ実現に貢献できそうな企業も見つけることができる。マイクロファイナンスやスマホ決済システムが発展途上国の脱貧困化につながると考えるのなら、そうした企業に投資するのも良いだろう。

特にスマホを介した電子マネーシステムは銀行口座を持てない人々にとって貴重な資金調達手段となりうる。教育の普及を狙い、オンライン教育を展開するエドテック(EdTech)企業に投資するのもありだ。IT教育を展開する企業や、社会人に再教育の場を提供するエドテック企業が複数存在する。

サステナブルな技術革新に出資する投資法は、自分が考える社会課題に貢献できる点が醍醐味だ。この投資法は主に新興企業が対象となるグロース投資であるため業績次第では大きなリターンを期待できる。しかしその分リスクが大きい点は留意しておきたい。

3.とりあえずESG金融商品を選ぶ

債権や投資信託は、前述の2つよりも短期的な利益を得にくい。しかし発行体の信頼性が高く、分散されているという点からリスクは比較的小さい。初心者にはおすすめ商品だ。そしてもちろん、債権・投信においてもサステナビリティを考慮した商品が生み出されている。

その一つが国や自治体、場合によっては企業が提供する「環境債(グリーンボンド)」だ。例えば洋上風力発電の設置費用の資金調達手段として国が発行する債権があげられる。この場合、税金や発電施設の収益が債権者への支払いの原資となる。2021年にはイギリスが同国初の「個人向け」環境債を発行し話題となった。調達した資金が公共交通機関の整備や洋上風力発電の設置に使われている。なお、東京都も太陽光発電施設の設置や道路の遮熱性舗装の原資になる環境債を発行している。

債券より大きい利回りを望む方はESGを重視した投資信託を選ぶと良いだろう。化石燃料や酒・たばこ類を主事業とする大企業を投資先から排除した商品や、ESG関連の取り組みを重視する大企業の株で運用される商品などがある。

また、ESG重視型のETF(上場投資信託)も多数存在するため、既に株式投資をしている方は個別銘柄と同じように売買することが可能だ。

国や自治体が発行する債券や、分散投資型の金融商品は比較的リスクが低いと言える。銘柄選びに自信がないという投資初心者の方は、こうした商品を選ぶと良いだろう。

追い風が吹くサステナビリティ投資

以上、サステナブルな投資法を3つ紹介した。

世界中でESG投資の重要性は高まっており、サステナビリティ活動に取り組む大企業や、それらを主事業とする中小企業はますます増えてくることだろう。

関連の金融商品も増えていくはずだ。サステナブルな投資をしたいという方にとっては追い風が吹きつつある。

※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。

(文・山口伸)

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