ボロコプターのダーク・ホークCEOは、短距離の商業フライトを2024年までに開始したい考えだと述べた。
Benoit Tessier/Reuters
- ドイツの製造メーカー、ボロコプターが先日、同社の電動ヘリコプターでの航空輸送を初めて行った。
- ヘリコプターは8つのローターが付いており、2人乗りだ。
- 同社のCEOは、2024年までに短距離輸送を開始したいと述べた。
ドイツの製造メーカー、ボロコプターは11月10日、パリで、電動ヘリコプターを使用した初めての航空輸送を行った
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ボロシティ(VoloCity)と名付けられたこの乗り物は、8つのローターと2人分の搭乗スペースが付いており、ドローンとよく似ている。このヘリコプターは都市部での人の移動に使われることを目的としている。
同社のダーク・ホーク(Dirk Hoke)CEOはプレスリリースで、排気ガスを出さない交通手段の選択肢を人々に提供したいと述べている。
ボロコプターは機体認証の準備段階にあり、2024年までに短距離商用フライトを開始したいと考えている
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TechCrunchによると、同社は11月初旬に1億8200万ドル(約253億円)の資金を調達した。同社は2023年後期に機体の認証を得たいと考えており、この資金はそのテストプログラムにあてられる。今回の資金調達は、3月に調達した1億7000万ドル(約236億円)に続くものだという。
ボロコプターのCOOを務めるクリスチャン・バウアー(Christian Bauer)は、同社のeVTOL(電動垂直離着陸機)のサイズは大きくなってきており、テスラの自動車のように革命的な存在になりたいと考えているとブルームバーグに語った。
「テスラは、バッテリーの技術がなかったため2人乗りから始めて、今では世界で最も価値ある自動車ブランドだ。我々もそのような存在を目指したい」
このテストは、従来の航空路におけるこのヘリコプターでの初めての飛行になった
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テスト飛行では、乗客がターミナルに到着してヘリコプターに搭乗するまでの全行程をデモンストレーションすることを目的としていた。
今回の飛行ではパイロットと乗客1人を乗せて離陸したが、ボロコプターによると、飛行にパイロットが搭乗する必要はない。
テスト飛行のヘリコプターは、パリ郊外のポントワーズ・コルメイユ空港を飛び立ち、他の飛行機とともに周辺を旋回してから着陸した。
「テスト飛行のたびに、2024年の商用化に一歩ずつ近づいている」と、ホークCEOは語った。
同社ではこのドローンタクシーを、乗客のみが搭乗して完全自動で運行したい考えだ
ボロコプターのダーク・ホークCEOは、短距離の商業フライトを2024年までに開始したい考えだと述べた。
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ボロコプターによるとインフラと空域の統合について取り組んでいるところだという。ドローンタクシーを人々が受け入れるかという問題も焦点の一つだ。
[原文:An electric drone taxi dubbed the 'Tesla of the Skies' takes flight in Paris]
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)