Instagramの元マーケティングマネジャー、ジョイ・オフォドゥ。
Darrin Baldridge
Instagram(インスタグラム)社で働けば、もれなく数多くのフォロワーが付いてくる……という訳ではないだろうが、確かにソーシャルメディアやその周辺企業で働くことにメリットはあるだろう。
最近までInstagramでマーケティングマネジャーとして働いていたジョイ・オフォドゥのフォロワーは、ソーシャルブレード(Social Blade)のデータによれば2020年秋には約5000人にすぎなかった。
だが、それからわずか2年で、オフォドゥのコンテンツを楽しむ人は20倍に膨れ上がった。コロナ禍で彼女はソーシャルメディアに自己表現の場を見出し、テクノロジー業界の仕事から自身のデートの様子に至るまで、さまざまな題材をコメディタッチなコンテンツとして届けてきた。
その結果、2022年11月22日時点で、オフォドゥのInstagramフォロワーは11万5000人、TikTokのフォロワーは10万人を超えた。そして10月、彼女はInstagram社を辞め、クリエイター兼起業家の仕事に専念することにした。
「私がInstagramで働いていたこと、そして(Instagramで)クリエイターをやっているのを見て、みんな私がとんでもない内部情報を持っているに違いないと考えています」とオフォドゥは語る。
彼女は統合ブランドマーケティングマネジャーの立場にあったが、残念ながらInstagramのフォロワーを増やすための秘密のアイデアを知る立場にはなかったという。
「他のクリエイターに何をすべきか指導するのは私の仕事ではありませんでした。もう少し離れた立場にいたのですが、今思うと、それは本当に良かったと思います」
活動をしていく上で最も役に立ったアドバイスのいくつかは、タレントエージェントや他のクリエイターなど、メタ社外の人たちからもらったものだと言う。
オフォドゥによると、Instagramでフォロワーを増やす4つの秘訣は以下の通りだ。
投稿の内容に一貫性を持たせ、一定の頻度でアップする
「私がまず取り入れたアドバイスは、ふらふら揺れるのはダメだというものです」とオフォドゥは語る。投稿には一貫性が不可欠だ。
「アルゴリズムとはお腹を空かせたモンスターのようなものです。少なくとも週に3回はご飯を与える……つまりはコンテンツをアップしなくてはいけないと考えています」
基本を守り、トレンドを見極める
オフォドゥは、メタ社が公開しているベストプラクティス(Instagram広告の効果を高める活用術)を参考にしたり、動画を投稿する上ではトレンドの音楽を使用したりしている。
「でも、『クリエイターアカウント』(Instagramのプロアカウント)のページにない機能は使っていませんよ」
また、投稿を広めるためにハッシュタグも多用しているそうだ。
プレッシャーから自らを解放する
「すべてにおいて、プレッシャーから自らを解き放つことが大切です」とオフォドゥは言う。
Instagramは「インスタ映え」で知られてきたが、そのアイデンティティは変化している。かつてはとりあえず大量の写真を投稿する場であったInstagramだが、いまやそのコンテンツは大きく様変わりし、短尺の面白動画なども投稿されるようになっている。
「私はその変化を見守り、適応してきました。完璧に見えなくてもいいんです。テレビのキャスターみたいにきちんとした自分を演出する必要はなく、友だちと話すようにオーディエンスに話しかければいい。リール(Instagram上のショート動画)の一部については意識してそう作っています」
ニッチな分野にフォーカスする
コメディアンなどのクリエイターを担当するタレントエージェントに相談してみたところ、オフォドゥがもらったアドバイスは「ニッチに徹すること」という至極シンプルなものだった。
「私はテクノロジー業界や旅行について投稿するのではなく、デートの様子をコメディのレンズを通して投稿することに専念していきました。表現も写真ではなく、動画に変えました」とオフォドゥは言う。
「本当に、約2年間そればっかり投稿してきたんです。その結果、フォロワーが爆発的に増えたんですよ」
[原文:A former Instagram staffer who became a creator explains 4 ways to grow your social-media audience]
(編集・野田翔)