ジミー・ドナルドソン(左)は以前、イーロン・マスク(右)のことを最大のインスピレーションを受けた人物の1人だと語っていた。
Vivien Killilea and Gotham/Getty Images.
- ミスター・ビーストの名で知られるジミー・ドナルドソンは、世界で最もチャンネル登録者の多いユーチューバーだ。
- ドナルドソンは、彼にとってのヒーローの1人であるツイッターのイーロン・マスクCEOとネット上で親交を深めている。
- 彼はマスクに、インフルエンサーの報酬の面でツイッターがYouTubeに対抗できるとは思えないと話した。
世界で最もチャンネル登録者数の多いユーチューバーであるミスター・ビースト(MrBeast)は、ツイッター(Twitter)がYouTube(ユーチューブ)よりも多くの報酬をクリエイターに支払える可能性は低いと考えているとイーロン・マスク(Elon Musk)に語った。
本名をジミー・ドナルドソンというこのYouTubeのスターは、一連のツイートの中でマスクとそういった会話を交わした。マスクは2022年10月28日のツイッター買収により、同社のCEOに就任している。
マスクは11月22日、「ツイッターのデイリーアクティブユーザー数はこの1週間で160万人増加し、過去最高を更新した」というキャプションとともに、グラフの画像をツイートした。
YouTubeで1億1400万人のチャンネル登録者数を誇るドナルドソンは、マスクのツイートに対して同じ日に「YouTubeのデイリーアクティブとは何だろう?」と書き込んでいる。
YouTubeの月間アクティブユーザー数は20億人を超えている。
マスクはドナルドソンに対し「ツイッターで優れた動画を投稿したクリエイターに、より高い報酬を支払うとどうなるか見てみよう…」とツイートを返した。
するとドナルドソンは、現在YouTubeがコンテンツクリエイターに支払っている報酬以上の金額をツイッターが支払うことは「困難」だろうと述べた。というのも、YouTubeではプラットフォームが広告収入の「取り分」を差し引いた後でも、クリエイターにかなりの額の広告収入が入ってくるからだ。YouTubeのパートナープログラムの一員であるインフルエンサーなら、動画の広告収入の55%を得ることができるとInsiderでは以前報じている。ドナルドソンは「この問題を解決できたらすごいと思う」とツイートを追加した。
YouTubeで最も高い報酬を得ているクリエイターの1人で、制作のレベルが高く、挑戦的なスタイルの動画を投稿することで知られるドナルドソンは以前、ローリングストーンのインタビューで、アップル(Apple)共同創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)と並んで、マスクが自身に最高のインスピレーションを与えてくれる人物の1人だと語っていた。
マスクの方も、今はなきソーシャルメディアプラットフォーム「Vine」の再始動計画の可能性についてドナルドソンにアドバイスを求めたり、ドナルドソンが行う植林キャンペーンに100万ドルを寄付すると発表したりするなど、ツイッター上でドナルドソンとの交流を深めているようだ。
ツイッターのCEOに就任したマスクは、プラットフォームに一連の野心的な変化を導入することを計画していて、「Twitter 2.0」と名付けている。
The Vergeが入手した11月上旬のツイッターでのQ&Aミーティングの音声記録によると、ツイッターでの動画コンテンツを充実させるために、マスクは従業員に対して「クール」なユーチューバーに接触し、10%上乗せした報酬で彼らを誘うよう指示していた。
The Vergeはツイッターの全従業員が参加した会議の記録も入手しており、それによるとマスクが提案したその他の変更には、ビデオ通話や音声通話機能、安全なダイレクトメッセージなどが含まれていた。
マスクはツイッター買収以降、ソーシャルメディア企業における大量解雇の流れを作り出したことや、ツイッターでの彼のビジョン達成に向けて、従業員に対して「長時間、猛烈に」働くことを奨励する「ハードコア」なミッションを実施したことなどにより、激しい批判にさらされている。