BUSINESS INSIDER JAPAN ビジネス インサイダー ジャパン

最高のチームで、変革に挑む。

最高のチームで、変革に挑む。

[ BUSINESS INSIDER JAPAN Special Feature ]

最高のチームで、変革に挑む。

「やらないことを決める」アクセンチュア×東洋大学の教育DXに学ぶ、最短距離での“最適解“の見つけ方

| キャリア

Sponsored

写真

コロナ禍で進んだ、大学機関のオンライン授業やデジタル化。

学生たちからは、「どこに大学からの最新情報があるのか分からない」「いろいろなところから連絡がきて、必要な内容を取捨選択するのが大変」といった声も上がっていた。そんな中で、学生の負荷を減らし、主体的な学びを促進しようと立ち上がったのが東洋大学の公式アプリ開発プロジェクトだ。

プロジェクトを先導したのは、テクノロジーに強みをもつ総合コンサルティングファーム、アクセンチュアのコンサルタントやエンジニアたち。

「4カ月」という異例の開発期間で、最善のアウトプットをするために、どのようなプロジェクトマネジメントが行われたのか。そして、リリース後の反響はどのようなものだったのか。戦略策定や実行・開発フェーズに関わった4名に、成功の要因や必要なマインドセット、「教育×DX」に関わる醍醐味を聞いた。

「学生体験を変える」ためのDX

明治20年、哲学者である井上円了が創立した「私立哲学館」から歴史が始まった東洋大学。13学部 45学科、3万人を超える学生と約3000人の教職員が集うマンモス大学だ。

教育×DXにも積極的で、2021年1月に策定した「東洋大学教育DX推進基本計画」では、学生の入学から卒業までのデータ統合やAI解析、学習スタイルの多様化への対応、リカレント教育の世界展開などデジタルを活用した取り組みを計画している。それらの取り組みの一環として2022年4月に運用を開始したのが、アクセンチュアがパートナーとなり企画・開発した「東洋大学公式アプリ」だ。

公式アプリ

2022年4月のリリース段階では、「大学からのお知らせ」「時間割」「休講補講」など、学生生活に欠かせない情報を集約したインフォーメーション機能や、目標管理にも活用できるマイジャーニー機能、安否確認・緊急連絡機能を搭載。

提供:東洋大学

「アプリ開発の背景には、コロナ禍によって学生同士、そして教職員とのコミュニケーション機会が減ったという課題がありました」(宇野氏)

アクセンチュアで、人材・組織コンサルタントとしてプロジェクトの骨格づくりに携わったビジネス コンサルティング本部の宇野祥子氏はこのように語る。

宇野さんの社員

アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 マネジャーの宇野祥子(うの・しょうこ)氏。2017年にアクセンチュアに新卒入社。本プロジェクトでは、全体構想の策定や初期段階の計画、コミュニケーション設計を担当。

そもそも東洋大学は、10年以上前からLMS(学習管理システム)を導入するなど早くからIT化に取り組んできた大学だ。そのため、コロナ禍でのオンライン授業への切り替えはスムーズだったが、授業やレポート提出といった履修関連に加えて、給付金・奨学金の申請といった事務関連の情報まで、すべてをオンラインでやり取りする仕組みは構築できていなかったと言う。

「東洋大学は建学の精神に“諸学の基礎は哲学にあり” “独立自活”を掲げるなど、学生自身が主体的に考えて行動を起こせることを目指していて、そのための環境づくりを大事にしています。

しかし、コロナ禍によって交流も制限され、学生による自主的な学びに差が生まれました。

その差を埋めるには、まずは情報への平等なアクセスが不可欠。デジタルやITで何ができるのかをアクセンチュアから東洋大学へ提案したのが、今回のプロジェクトの発端です」(宇野氏)

提案内容は、デジタル化戦略やデータベース構築など包括的な教育DX。その先駆けとなるのが、「東洋大学公式アプリ」だ。合言葉は“学生体験を変える”ためのDX。デジタルツールありきではなく、まず学生の体験ありきで、デジタルを活用した体験を通じてキャンパスライフを実りあるものにする。ビジネス視点ではなく、徹底的な学生目線での提案を行った。

三田さんの写真

アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部 シニア・マネジャーの三田絵美子(みた・えみこ)氏。2016年にアクセンチュアに中途入社。アプリ開発、システムの運用保守、インフラ構築などシステム構築の領域で多様な経験を持つ。

開発チームのプロジェクトマネジャーを務めたテクノロジー コンサルティング本部の三田絵美子氏には、印象に残っている学長の言葉がある。

「『あくまでも主体は学生。アクセンチュアは私たちの意図を理解し、一緒に伴走する姿勢を見せてくれた』と矢口学長に仰っていただきました。この言葉が、私たちが選ばれた理由の全てを表していると思います」(三田氏)

最短距離で成果を出すには「捨てる勇気」を持つ

しかし、プロジェクトは当初から難題を抱えていた。中でも最も大きな制約は、開発期間だ。宇野氏は「アプリのリリースタイミングは、新入生の入学や在校生の進級で情報通知が多い4月。ここを外すことはできません。しかし、教職員に加えて約200名の学生にインタビューを行うなど、コンセプトを綿密に固めることに時間を費やしため、実際の開発期間は4カ月ほどしかなかった」と振り返る。

この規模の教育機関の開発で、4カ月という期間は非常に短い。実現のために、どのような工夫を凝らしたのか。エンジニアとして開発に携わったテクノロジー コンサルティング本部の廣重佑樹氏は、こう語る。

廣重さんの写真

アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部の廣重佑樹(ひろしげ・ゆうき)氏。2018年にアクセンチュアに中途入社。エンジニアとして、Webサービスやモバイルアプリの開発業務に従事。アクセンチュア・イノベーションセンター北海道に所属し、プロジェクトには遠隔で携わっている。

「公式アプリの開発は、アプリをつくることだけがミッションではありません。教職員用の管理画面やシステムのプラットフォームも4カ月で仕上げなくてはならない。そこで、東洋大学の担当者の方と対話を重ね、やりたいことがある中でも『リリース時に欠かせない機能は何か』取捨選択をしてもらいました。ここで必要なのは、『捨てる勇気』。すべきことを絞って一気に動くことが、スピーディーな開発には欠かせません」(廣重氏)

また開発中は、アプリのUI/UXデザインを担当するアクセンチュア ソングのチームにもクライアントとの打合せに出席してもらい、同時並行で制作を進めたと言う。

「テックの視点とデザインの視点の両方で意見を交わし、連携しつつ最短距離の最適解を探す。これができたのも、部門間の垣根が低いアクセンチュアならではだと思います」(廣重氏)

「捨てる勇気」と「部門の垣根を越えた同時進行」。この判断に役立ったのが、プロジェクト立ち上げ時に共有した『5つのプロジェクト プリンシプル(原則)』だ。

図

アクセンチュアの資料をもとにBusiness Insider Japanが作成

「4カ月で形にするには、アクセンチュアと東洋大学様が同じ目的とマインドを持ち、一緒に走っていく必要があります。判断に迷うときや意見が対立したときなどは、このプリンシプルに立ち返りました」(三田氏)

コンサルタントに必要な能力とは?

佐藤さんの写真

アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部の佐藤僚介(さとう・りょうすけ)氏。メガバンクでの法人営業、Webベンチャー企業での法人営業・人事を経て、2021年にアクセンチュアに中途入社。本プロジェクトでは、アプリのサービスに関する検討やクライアントフェイシングを担当。

宇野氏と同じく、ビジネス コンサルティング本部に所属する人材・組織コンサルタントの佐藤僚介氏は、東洋大学の担当者に寄り添い、アクセンチュアのエンジニアやUI/UXデザイナーとの橋渡しをしながら、アプリのリリースに向けて最前線で取り組んだ。このプロジェクトでは、アクセンチュアらしいコンサルタントの役割を担えたと語る。

「私は異業種から2021年にアクセンチュアに入社したのですが、初めて手がけたのがこのプロジェクトでした。一番身についたと感じるのは、“物事を本質的に解釈しようとする姿勢”です。お客様と話していると言葉の一つひとつを理解しようとしがちなのですが、その言葉が全てとは限らない。

コンサルタントに求められているのは、お客様の御用聞きになることではなく、真に求めているものを読み取り、形にして提供することだと考えます。そのため、発言の裏にある背景や本質・本音などにも思いを巡らせて、自分なりに再解釈することを意識して取り組んできました」(佐藤氏)

また佐藤氏は、プロジェクトを通じて“チームで成果を出す”ことの醍醐味も感じたと続ける。

「以前上司から、コンサルタントは究極の“ジェネラリスト(広範囲の知識や経験を持つ人材)”であるべきだと言われたことがあり、まさにこのプロジェクトでそれを実感しました。

一人でできることは限られていますが、アクセンチュアにはエンジニアやデザイナーなど専門スキルを持つスペシャリストがたくさんいる。自分ができないことは、存分に仲間に頼ることができる環境です。周囲を頼る力や謙虚さもコンサルタントに必要な能力かもしれません」(佐藤氏)

プロジェクトは始まったばかり。日本の教育×DXを加速させる

「東洋大学公式アプリ」リリースから約8カ月、学生からは、「時間割が分かりやすくなった」「必要な情報にスピーディーにアクセスできる」といった声が届いている。さらに「このアプリを学校の仲間にもっと広めたい」「SNSで公式アカウントを作りたい」といった学生主体の活動も広がりつつあると言う。

実際にTwitterで、学生が主体となって「東洋大学公式アプリPR隊【公式】」というアカウントを立ち上げたり、入学式後にアプリを紹介するイベントを開催したりといった動きもあった。

「アクセンチュアでは提案し納品して終わりではなく、さらなる課題解決に向けて継続的に一気通貫で関わっていけることもやりがいの一つ」と廣重氏。さらに使いやすくするための機能改善も続けている。

「スマホアプリではUI/UXデザインは最も重要な要素ですが、本アプリでは今の学生の考えやトレンドにあわせた操作性を意識しています。

例えば、リリース後に学生から『時間割は画面をスクロールせずに俯瞰で見たい』という声が上がり、次のバージョンアップで対応しました。

アジャイル型の開発手法を取り入れているため、学生の要望に対してプロジェクト内で必要性を判断し、クイックに改善し続けることができています」(廣重氏)

他のメンバーも、今回のプロジェクトは「アプリのリリースがゴールではない」と続ける。

「今でも毎週、東洋大学の皆様からの要望やDXを進めるための追加で必要な機能と打ち手について、ミーティングを続けている」と三田氏。

東洋大学では、既にアプリの利用に伴いデータが蓄積されてきた統合データベースを活用し、高度な分析を始めている。佐藤氏はさらなる未来を見据え、「今回の事例を別の大学法人の課題解決にも活かし、教育×DXを加速させたい」と意気込む。

「大学が輩出する学生の意識や行動を変えるということは、教育そのものや、ひいては学生が巣立った先にある日本社会を変える可能性も秘めた価値のある営みだと考えます。

しかし、それは教育の専門家だけでは難しいし、デジタル技術だけでも実現できません。お客様との距離が近く、組織の垣根を超えてワンチームで挑むことでこれらの大きなテーマにも挑戦できるのではないかと考えています」(佐藤氏)

クライアントの意図を汲み取り、学生の立場に立って寄り添うことで、新たな価値を生み出した「東洋大学公式アプリ」。まずは最初の一歩を踏み出したが、見据える未来は壮大だ。日本の教育×DXの先陣を切るような仕事に取り組めるのも、アクセンチュアで働く魅力の一つなのだろう。


コンサルティング 採用情報はこちら。

テクノロジー 採用情報はこちら。