2022年11月11日、中国南部の広東省広州市海珠区に張り巡らされたバリアの向こう側を眺める住民たち。
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- 中国で、厳格な「ゼロコロナ」政策をめぐって抗議行動が起きている。
- この政策の下で、COVID-19の陽性者が発生すると企業を閉鎖したり、住民の移動を厳しく制限したりしている。
- ここでは、ゼロコロナ政策下での中国の日常風景を紹介する。
中国全土で「ゼロコロナ」政策をめぐる抗議行動が発生し、政府に対する不満が広く世間に示された。このようなことはごくまれにしか起きない。
中国の習近平国家主席が3年近く前のパンデミック発生時にこの政策を実施してからというもの、住民たちはもうすっかり疲れてしまっているようだ。
この政策による規制の下では、COVID-19の患者がごくわずかしか見つかっていない場合でも住区や都市が厳格に封鎖され、ビジネスもできなくなり、政府の検疫施設に隔離されることもある。
そんな中、2022年11月25日に新疆ウイグル自治区北西部のウルムチでアパート火災が発生し、10人が死亡した。地元住民は、救急隊員の到着の遅れをゼロコロナ政策のせいだと非難し、この政策に対する不満が爆発した。
PBSニュースアワーによると、北京市の政府は11月28日、隔離されている集合住宅周辺のゲートを撤去し、規則の一部を緩和すると発表した。しかし、中国政府はゼロコロナ政策の残りの部分をさらに強化するようだ。
ここでは、ゼロコロナ政策下での中国の日常風景を紹介する。
中国河南省の鄭州は5日間封鎖され、車がほぼ見られなくなった
2022年11月26日、鄭州の高速道路。
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中国広東省の広州市海珠区では、検問のための道路封鎖が行われている。2022年11月11日時点で、広州市と重慶市が封鎖され、500万人以上が隔離されている
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ゼロコロナ政策下では、住民の移動が厳しく制限されることがある。北京では、封鎖された地区を取り巻くフェンス越しに荷物を届ける男性がいた
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北京のある地区で、注文していた荷物を受け取りに来た住民
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陽性と診断された人とその近親者は、自宅やホテルなどの政府施設に隔離される。河南省安陽市では、住居のドアに住民が隔離されたことを示すシールが貼られていた
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中国政府は四川省広安市にも隔離センターを建設したと、ブルームバーグが報じている。
中国のソーシャルメディアでは、約1万4000人を収容できる大規模な隔離施設を撮影したドローン映像が公開された。
北京の住区で撮影されたこの女性のように、PCR検査も地域コミュニティでのルーティンになっている
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それでも住民はまだレクリエーションを楽しむこともある。北京の中心部では、男性が犬を連れて公園に遊びに来ていた
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封鎖された地区では、企業や学校も閉鎖されている。しかし、北京にあるこのレストランではテイクアウトが可能だ
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