イーロン・マスク率いるツイッターでは、いくつもの使われていない部屋が改装されているという。
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ツイッター(Twitter)の本社では、イーロン・マスクが経費削減策を引き続き模索する中、ついにプライベートシャワーやテレビまで完備された寝室が出現した。
サンフランシスコにある本社ビルでは、過去数日の間に、数十室もの使われていなかったオフィスの部屋が寝室に改装されたと、この改装について知る2人の人物が匿名を条件に語った。
Insiderが確認した写真では、新たに作られた寝室のうち1室が確認できた。そこにはクイーンサイズのベッドが用意され、両側にはベッドサイドテーブルとランプが置かれていた。また、野球帽など、さまざまなツイッターのグッズがウェルカムプレゼントとして準備されていた。オフィスだった頃から使われていた薄型テレビは、現在では娯楽用として壁にかけられている。
こうして作られた新たなベッドルームには主にイケア(Ikea)の家具が多く揃えられている。関係者の一人は、これらの部屋は、遠隔地からサンフランシスコ本社に出社してきたツイッターの従業員やマスクの移行チームのメンバーが使用するために作られたものだと語る。一部のオフィスが寝室に改装されている様子は、以前からフォーブズ(Forbes)によって報じられていた。
マスクの腹心で、マスクのファミリーオフィスであるエクセッション(Excession)を率いるジャレッド・バーチャル(Jared Birchall)も、こうした寝室のうちの1室に滞在しているという。テスラ(Tesla)やボーリング・カンパニー(The Boring Company)など、マスクがトップを務める他の企業からツイッターに出向して移行作業を手伝っている従業員も、現在150人ほどいる。
また別の関係者によると、マスクも自分が使用するために改装しプライベートルームを作らせているという。
ツイッターでは大量解雇後、多くの部屋が使用されていない状況にもかかわらず、サンフランシスコに来ている従業員の多くはホテルに滞在している。つまり今回の改装は、マスクによる経費削減策の一環ではないかと、この関係者は推測する。こうした寝室について従業員は公式には何も知らされていないものの、本社を自由に歩き回って寝室を見ることも可能だ。
さらに、いくつかの寝室には、一続きのトイレとシャワーまで設置されている。そのため、女性従業員やマスクの移行チームの女性メンバーは「オフィスを横切ってシャワーを浴びに行かなくて済む」ため、今までより快適に過ごせるようになる、とその関係者は語る。
億万長者のマスクは、メールおよびツイッターの全従業員向けのミーティングで、ツイッターは「困難」な財務状況に陥っていると語った。
同社では、リストラされたり、一時解雇されたり、またはマスクの「強硬」な労働条件が原因で退職した従業員が70%前後にのぼる。マスクは従業員にフルタイムでオフィスに出社するよう命じ、従業員の使った経費の補填額を制限したり、福利厚生や従業員特典を削減したりしてきたが、最近では従業員の楽しみとなっていた無料のケータリングさえ廃止との判断を下した。