※本記事は、2022年11月15日掲載した記事を再編集して再掲しています
年会費1万1000円の「PayPayカード ゴールド」が11月下旬から提供開始予定。
撮影:小林優多郎
スマホ決済・PayPayの完全子会社であるPayPayカードがつくった、年会費1万1000円(税込)の「PayPayカード ゴールド」。
PayPayカードは、年会費無料の「PayPayカード」を2021年12月から提供しているが、ゴールドはその上位版となる。
概要は以下の通り。すでに提供開始されているが、どんなユーザーにとってお得に使えるカードなのか考えてみよう。
- 年会費:1万1000円(税込)
- 国際ブランド:JCB、Visa、Mastercard
- 付与ポイント:PayPayポイント
- デザイン:ナンバーレス(横デザインのみ)
- 家族カード:非対応
- Apple Pay:対応
- Google Pay:非対応
- その他機能:ETC対応(年会費無料)、3Dセキュア、タッチ決済(3ブランド)
特典:カード利用で1.5%、PayPayあと払い利用時はSTEP特典+0.5%のポイント付与、国内の主要空港とハワイの主要空港のラウンジを無料で利用可能など
携帯+固定回線のソフトバンクユーザーは非常におトク
PayPayカード ゴールド(左)とPayPayカード(右)。
出典:PayPayカード
シンプルにお得に利用できるのは、ソフトバンクもしくはワイモバイルの通信回線を契約している場合だ。
ソフトバンクユーザーであれば、1000円(税抜)につき5の通常ポイント+95の特典ポイント=合計100ポイントのソフトバンクポイント(1ポイント=1円、PayPayポイントに交換可能)が付与される。
また、同回線に紐づいた家庭向け回線「SoftBank 光」または「SoftBank Air」の利用額ごとには1000円につき100ポイント、「おうちでんき」または「自然でんき」の利用額ごとには1000円(税抜)につき30ポイントを付与する
これは、単純に携帯電話回線と家庭向け回線の還元だけみれば、NTTドコモの「dカード GOLD」(1000円税抜につき100ポイント)とほぼ同等。
ただし、KDDIの「au PAY ゴールドカード」(1000円税抜につき100ポイント+100円税込につき1ポイント)と比べるとやや抑えられていると言える。
PayPayカード ゴールドの場合、単純に計算してソフトバンクの携帯電話、自宅回線で毎月9000円(税抜)以上を支払っていれば、それだけで年会費分は確実に還元される。
ワイモバイルユーザーも利用額によってはおトクに
ソフトバンク周辺サービスの特典。
出典:PayPayカード
一方で、PayPayカード ゴールドとNTTドコモとKDDIのゴールドカードと大きく違うと言えるのは、サブブランドである「ワイモバイル」も対象となっている点だ。
ワイモバイル回線の場合、付与率は1000円(税抜)につき30ポイントとソフトバンクに比べると下がる。
ワイモバイルの標準プランでの最高料金は月額3780円(税抜、シンプル=月間25GB)となり、それだけで年会費分の還元を狙うのは厳しい。
ただし、ワイモバイルユーザーであっても「SoftBank 光」「SoftBank Air」の最大10%還元、「おうちでんき」「自然でんき」の最大3%還元は受けられるため、場合によってはお得に利用できると言える。
ソフトバンク/ワイモバイル「じゃない」ユーザーは?
ソフトバンク/ワイモバイルユーザーでなくても、PayPayやヤフー系ECサービスのユーザーであれば、比較的高い還元率を狙うことができる。
撮影:小林優多郎
一方で、ソフトバンク/ワイモバイルではないユーザーにとってはどのように見えるか。
シンプルなカードとしての還元率は比較的高めだ。利用金額(税込)に応じて1.5%のポイント付与は、他の携帯キャリア系ゴールドカードの中では頭ひとつ出ている高還元率だ。
また、月間508円(税込)の有料会員サービス「Yahoo! プレミアム」が自動付与される(年間にして6096円)。
Yahoo! プレミアムに加入すると、Yahoo! ショッピングやLOHACOでは+2%のPayPayポイントが付与される。
Yahoo! トラベルなどのヤフー系サービスでの特典もあるので、同社の経済圏を多用するユーザーにとっては比較的元をとることは難しくない。
また、PayPayのコード決済を利用するユーザーにとっても、「PayPayあと払い」を使うと最大2%還元となる。
内訳(2022年12月以降)は以下の通り。
- PayPay STEP特典 0.5%
- PayPay STEP PayPayあと払い特典 +0.5%
- PayPay STEP特典(前月30回&10万円以上利用) +0.5%
- PayPayカード ゴールド あと払い特典 +0.5%
付与されるPayPayポイントは、譲渡(送金)や銀行口座などへの出金は不可。
かつ、PayPayポイントから他のポイントやマイレージに変換も不可能なため、基本的にはPayPayの実店舗・オンラインの加盟店で利用する必要がある点は注意。
日常でPayPayを使う機会が多いのであれば、非常にお得なカードと言えるだろう。