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- テスラはドイツのギガファクトリーで採用や人員の確保に苦しんでいるとWiredが報じた。
- ベルリンの工場は生産目標に届かず、「完全なカオス」に陥っているという。
- ある従業員は「モチベーションがないので、病欠している人が多いです」とWiredに語っている。
イーロン・マスク氏率いるテスラはドイツの新工場で従業員の確保に苦しんでいて、野心的な生産目標を達成するのが困難になっているとWiredが報じた。
匿名で取材に応じたある従業員は、工場は人員不足で「完全なカオス」に陥っていると話している。
「半年のうち3週間、働いているところを見たことのない人たちがいます。モチベーションがないので、病欠している人が多いです」
「働いている期間よりも病欠している期間の方が長い人もいます」
ブランデンブルク州グリューンハイデにあるこの工場は、テスラが初めてヨーロッパに作った工場だ。Weltによると、3月に正式にオープンした際、マスク氏はこの工場で今年、50万台の生産を見込んでいると話していた。
ところが週5000台という生産目標には遠く及ばないと、Wiredは報じている。1万2000人の採用を目指していたのに、7000人しか確保できなかったからだ。
大規模採用担当者を含め、テスラはベルリンで少なくとも400のポジションを募集している。
労働組合の代表は、テスラの採用や人材の維持・確保がうまくいっていないのは、労働組合が強いドイツの自動車業界でテスラが"魅力のない雇用主"と評価されているからだとWiredに語っている。
6月にはドイツ最大の労働組合IGメタル(IG Metall)が、テスラの従業員の収入は競合他社よりも20%少ないとブルームバーグに語っていた。
人員不足を解消するため、テスラは隣国ポーランドでも採用活動を行っている。Weltによると、ポーランド語でも広告を出している。ただ、同社は従業員にドイツ語を話すことを求めているため、採用は簡単ではないとWiredとTabletowoは報じている。
Insiderはテスラにコメントを求めたが、回答は得られなかった。