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コスパ主義からタイパ重視へシフトしたら、より生産的になれたという話

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再生不可能な束の間の時間は、最も貴重な資産だ。

west/Getty Images

  • 私はお金の節約を考えるあまり、時間を浪費していたことに気づいた。
  • 自分の時間に1時間6000円と値段を付け、それを判断基準にすることにした。
  • わずかな金額の節約のために時間を浪費するより、もっと生産的なことをしたい。

私はお金の節約よりも、時間を節約することの方に興味がある。お金は出たり入ったりするが、時間は戻ってこない。再生不可能な束の間の時間は、私の最も貴重な資産であり、年をとるにつれてより一層大切に感じるようになってきた。

以前の私は、それにかかる時間などあまり考えずにお金を節約することに執着していた。今でも合理的な範囲内で出費を抑えようとする部分はあるけれども、以前よりバランスの取れた考え方で節約するようにしている。自分の優先順位を改めることで、時間とお金に関する非生産的な行動や習慣をやめることができ、時間とお金の両方をうまく管理できるようになったことに満足している。

常に割安を求めるメンタルを変えるところから

人は誰しもはバーゲンが大好きだ。安く買うためなら長い列に並んで待つこともいとわない。どれだけ安く手に入れたかを友人に自慢するのも好きだし、バーゲンのためなら混雑も我慢する。格安で買い物をするのが当然という文化のため、私が割引商品を探していないと周りから変な目で見られたり、嫌な思いをすることもあった。その一方で、私が値段の比較に30分浪費したとしても白い目でみる人はほとんどいない。それがむしろ「買い物上手」と呼ばれるのだ。

私は今までわずかな金額を節約するために、様々な形で時間を浪費してきた。他より安いガソリンスタンドに行くため遠くまで車を走らせたり、駐車代を支払うパーキングメーターのない無料の駐車場を探し回ったり、有料道路を迂回するために遠回りしたり、引き出し手数料のかからないATMのためにわざわざ遠くまで行ったり、最安値を求めてお店を何件も回ったり(オンラインストアと実店舗共に)、割高の直行便より乗り継ぎのあるフライトを選んだりなど、書き出したらキリがない。

このような選択が価値のあるものだったかどうかにかかわらず、全体像が見えていなかった私のアプローチは間違っていた。私はいくら節約したかだけに囚われ、そのために費やした時間や、その過程でかかった手間やフラストレーションを考慮に入れていなかった。

コストの全体像が見え始めた時、私は初めてお金の節約はかなり高く付くということに気付いた。そんな自分の行動を改めるため、私は自分の時間に明白な値段を付けることにした。

自分の時間に値付けした

「時は金なり」と言うが、一体いくらなのだろうか? 人によって時間の価値は違うので、私は自分の時間をどう使うかを決める目安にするため、具体的に値段を付けてみた。現在、私の時間の価値は1時間6000円だ(または1分あたり100円)。平均的に考えて、6000円の節約になるのであれば1時間費やしても構わないという考えだ。しかし、このレートはあくまで目安であって決定的なものではなく、状況に応じてフレキシブルに考えている。

具体的に値段をつけてみたことで、お金の節約、あるいは稼ぐチャンスがその都度、価値のあるものかどうかすぐに判断できるようになった。もし1分あたり100円にならないようなら、ほぼ興味を持たない。そこに行くまで10分かかるガソリンスタンドでガソリンが500円安いと聞いても、「そこまで行く価値はない」と判断できるし、すぐ近くの別のスーパーで同じウイスキーが2000円安いと聞けば、「よし買いに行こう」とすぐ判断できる。

この考え方は、逆に時間を節約するためにお金をかけるかどうかの判断基準としても役に立つ。直行便の方が5000円高いけど、乗り継ぎ便は3時間も待ち時間があると分かれば、直行便に決めることができる(ただし、待ち時間に空港の居心地の良いラウンジで生産的に時間を使えるのなら、乗り継ぎ便を選ぶ可能性もある)。

お金より時間の節約に優先順位をシフトした

「ちりも積もれば山となる」は、時間にも言えることだ。今まではお金の浪費を抑えようとしてきた私だが、今では1分でも1秒でも、どうにかして時間の浪費を抑えようとしている。

時間の節約のために私が使う手段は、実費はかからないものが多い。例えば最近、家賃の支払いに「ビルトリワーズ(Bilt Rewards)」というアプリを使い始めた。小切手を郵送する代わりに、スマートフォンに入れたアプリから電子的に支払うことができる。月に5分ほどの節約にすぎないかもしれないが、1年で考えると、何か他のことに1時間使えることになるのだ(おまけに切手代の節約にもなるし、支払いに使うクレジットカードのポイントも稼げる)。

実費をかけて時間を節約しているものもあるが、自分で設定した1時間の値段を基準に考えて、明らかに払う価値のあるものしか選んでいない。その一つは「TSA PreCheck」と「CLEAR」という、空港の保安検査場で優先的に並ばずに通過できるサービスだ。有料だが、毎回平均して10〜15分節約できるので、飛行機に乗る回数で計算すると私は十分元がとれるのだ。

最後に、家の修繕や様々な手続きなど。私は自分でやった方が安く済むなら自分でやる方だが、大嫌いな作業に時間をかけるのであれば、たとえ自分の設定したレートを超えてもプロに頼む方が良いと感じるようになってきた。例えば、確定申告の作業が非常に苦手なので、代行してくれる公認会計士(CPA)を雇い始めた。1時間6000円以上かかるが、自分でやる場合の辛さを考えると、有効なお金の使い方だと言える。

今の自分の価値観に合った習慣を取り入れた

お金より時間を優先することで、私は物事を安くではなく早く終わらせる習慣を身につけることができるようになり、時間とお金の両方の資産の使い方が上手くなった気がしている。その習慣の一例を紹介しよう:

些細な決断に時間をかけない: 車や冷蔵庫を買う時は熟考する価値があるが、キッチンペーパーをどれにしようか悩むのは時間の無駄。

私は2000円以下の些細なものに1秒足りとも悩まないとルールを決めた。ストップウォッチで測る訳ではないけれども、ピーナッツバターや電池など日常的な物を買う時に躊躇(ちゅうちょ)している自分に気づいたら、すぐに考えるのを止めて決めるようにしている。

より安い物を求めて深追いしない:正当な理由があれば、私もまだ店のはしごをしている(それにかかる時間は考慮したうえで)。しかし、自分の満足のいく価格の商品が見つかった時点で終わりにしている。さらに安い店が他にある可能性があっても、必要以上に探し続けると利益が急速に減ってしまうのだ。

後で後悔しない:上記のルールと似ているが、一度購入したら、やむを得ない理由がない限り再考せず、忘れることにしている。消費財の価格は常に変動しており、以前は購入した後もさらに安いところがないかと目を光らせていたこともあった。しかし、今は購入したものは済んだ物として、もう考えないようにしている。

選べる幸せに感謝: 誰もが時間を優先できるほどお金に余裕があるわけではない。不釣り合いに時間がかかるとしても、お金を節約するチャンスを逃すわけにいかない人が世間にはたくさんいるのだ。私は時間とお金の妥協点を認識し、より計画的に時間とお金を使えるようになったことで、その両方を以前よりありがたく感じるようになった。そして、生活の中で時間とお金のどちらを優先するか選べるという恵まれた状況にあることにも感謝するようになった。

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