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パンデミックの次はインフレ… アメリカでは実家に戻るミレニアル世代が再び増えている

実家

Maskot/Getty Images

  • 最新調査によると、アメリカではミレニアル世代の25%近くが親と同居している。
  • その半数はインフレの高まりを受け、ここ1年以内に実家に引っ越したという。
  • 2020年には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが多くの若者を実家に引き寄せたが、今は経済事情が彼らを再び実家へと引き戻している。

ミレニアル世代の中には、いつまでも親と同居することになる人もいそうだ。

2020年、アメリカでは多くの若者がパンデミックを乗り切るために実家へ戻った。COVID-19の規制が緩和されるにつれ、2021年には実家を出る若者もいたが、多くはここ1年以内に再び実家へ戻った。

これはピュー・リサーチ・センターが「ミレニアル世代」と定義する26~41歳のアメリカ人1200人を対象に実施されたPropertyManagement.comの最新調査の結果だ。12月1日の時点でミレニアル世代の25%近くが親と同居していると答え、その半数はここ1年以内に実家に引っ越したと回答している。

回答者の51%は、実家に戻った主な理由に「お金の節約」を挙げた。39%は「家賃を払う余裕がなかった」と答えた。

2020年に実家に戻り、今も親と同居しているソジャーナ・ホワイトさん(28)は「家賃が手頃になったと思えるまで、実家で生活するつもりです。正直、下がる気はしませんが」とInsiderに語っていた。

家賃はアメリカの一部都市で下がり始めているものの、多くのミレニアル世代にとっては障害であり続けている。例えば、家を借りている人の15%が手取り収入の半分以上を家賃にあてているとの調査結果もある。こうした中、多くの労働者は物価上昇賃金上昇を上回り続けているため、支出を賄うためにクレジットカードで借金をするようになった。

その結果、多くのミレニアル世代は親と同居することが自分にとって最善の選択肢だと考えるようになった。ピュー・リサーチ・センターの調査によると、2021年10月の時点でアメリカでは25~29歳の31%が多世代同居世帯で暮らしていた。生活費の高騰やその他の要因で、こうした暮らし方はここ50年で急激に増えているという。

実家を出たいけれど…

実家に戻ったとはいえ、今回の調査では38%は家賃を一部払っていて、その半数は実家に入れている金額が月に500ドル(約6万8000円)以下だという。

そして、回答者の3分の1近くは親との同居を楽しんでいる —— それが彼らが実家に戻った理由でもある —— ものの、大半は経済的に可能ならすぐにでも実家を出たいと考えている。

ここ1年で実家に戻ったミレニアル世代の91%は、もっと稼げるようになったら実家を出る可能性が「非常に高い」または「やや高い」と答えている。そう回答した若者のうち、年に4万ドル —— アメリカの平均年収が大体このくらいだ —— 以上稼いでいると答えた人は22%しかいなかった。

ただ、こうしたミレニアル世代の若者が実家を出たとしても、再び実家に戻ることになる人もいるだろう。親が高齢になるにつれ、介護のため、そして親が高額な介護費用を払わずに済むよう実家に戻る人もいるからだ。ミレニアル世代の31%は実家に戻った理由の1つに親の介護を挙げていて、ベビーブーム世代の高齢化が進むにつれ、同様の選択をするミレニアル世代は今後、さらに増えるだろう。

不況が迫る今、失業や生活費などの高騰に直面し、実家に戻る決断を下すミレニアル世代はますます増える可能性がある。ただ、それは誰にでも簡単にできることではない。

部屋を借りているなら賃貸契約に従わなければならないし、今の仕事を続けるなら職場の近くに住まなければならないかもしれない。リモートワークが可能な人もいるが、そうした柔軟性を持たない人の方が多い。6月の時点で、アメリカではフルリモートで働いている従業員は15%しかおらず、ハイブリッドワークをしている従業員は30%、出勤してオフィスで働いている従業員は55%だった。

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