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アンチSNSアプリ「BeReal」を5カ月使ってみた

※本記事は、2022年9月15日に掲載した記事の再掲です

ビーリアルのスクリーンショット

ソーシャルメディアアプリ「BeReal」のスクリーンショット。

Apple App Store

  • 「アンチ・ソーシャルメディア」アプリの「BeReal」が、2022年夏のアプリストア・ランキングでトップに浮上した。
  • 「BeReal」ではユーザーは1日2分間だけ、フィルターなし、撮り直し制限のある写真を投稿することができる。
  • 当時、インスタグラムで「IG Candid」と呼ばれる同様の機能を社内テストしていることをメタは認めている。

インスタグラム(Instagram)がよく似た機能を開発していれば、そのアプリは成功していると言っていいいだろう。

2022年8月22日、アレッサンドロ・パルッツィ(Alessandro Paluzzi)というモバイルアプリ開発者が「IG Candid」という機能のプロトタイプのスクリーンショットをツイートした。この機能は、ユーザーが1日2分間、2つのカメラで撮影したその瞬間の写真を投稿するものだ。

もしこの機能に聞き覚えがあるとすれば、それは現在アップル(Apple)のアプリストアで無料アプリの第1位にランクされているフランスの「アンチ・ソーシャルメディア」の写真共有アプリ「BeReal」とほぼ同じだからだ。メタ(Meta)の広報担当者はInsiderに対し、「IG Candid」は社内のみでプロトタイプのテストを行なっていることを認めている。

Insiderのサマンサ・デロウヤ(Samantha Delouya)が過去にも書いているように、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)の帝国は長い間、新しいライバルを模倣によって抑圧してきたことで知られている。

2022年7月、インスタグラムはBeRealを模倣した「デュアルカメラ」機能をひっそりと実装している。同じ頃、セレブリティのカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)やキム・カーダシアン(Kim Kardashian)が、「インスタグラムをもう一度」と題した投稿をシェアし、「TikTokになろうとするのはやめて」と訴え、それに対してインスタグラムのアダム・モセリ(Adam Mosseri)CEOが返答している。

インスタグラムは「BeReal」に触発された機能「IG Candid Challenges」に取り組んでいる。

他の人の「IG Candid」をあなたのストーリートレイに追加する。すると毎日違う時間に2分間で写真を撮影してシェアするために通知が届く。

筆者が、BeRealを使い始めて5カ月余りになるが、他のソーシャルメディアのようなプレッシャーや中毒性はなく、気軽に友人と付き合えるお気に入りのツールのひとつになっている。

もしインスタグラムの目的が若いユーザーをBeRealから誘い出し、インスタグラムに戻って来てもらうことなら、私は成功しないと確信している。BeRealは自発的かつ信頼できるという、インスタグラムにはない2つの特徴を持っているからだ。

BeRealを使い始めて約半年たった今、他のソーシャルメディアアプリと比べてなぜこんなに楽しめるのか、その主なポイントを紹介する。

BeRealのいいところは?

ビーリアルのスクリーンショット

私のBeRealの写真は楽しい自撮り写真(左)や、雑然としたアムトラックの旅の写真(右)のようなつまらないものが混在している。

Insider/Hannah Towey

ある友人になぜ毎日のようにBeRealに写真を投稿するのか尋ねると、「楽しいから」というシンプルな答えが返ってきた。

1日1回、ランダムな時間に、2分以内に撮影した写真をBeRealのフィードに投稿するようユーザーに通知が届く。

それは今までの自撮りとはひと味違うものになる。スマートフォンのバックカメラとフロントカメラの両方から同時に撮影されるため、完璧な画角を整えるのは難しいのだ。

それがこのアプリのポイントだ。その名の通り、フィルターはなく、リテイクも制限され、ポーズを取っている暇もない。私の投稿には、仕事中の疲れた目をしている自撮り写真と、友人とバスケットボールの試合を観戦したときのピンボケ写真が交互に表示されている。

私はインスタグラムに投稿することはほとんどない。この1年、私のタイムラインは、「カジュアル・インスタグラム」(美的センスに欠け、飾り気がないように撮られた写真)と、インフルエンサーの領域に巻き込まれたものになっていた。

個人的には、ニューヨークのような都会でソーシャルメディアに投稿し続けるのは疲れることだと思う。インスタグラムのストーリーズ(Stories)は、はかなく(24時間で自動消滅する)少しはマシなものだが、私の人生のハイライトを見せびらかすようなものだ。

BeRealはその逆で、別の種類の威圧感がある。本当にみんなにパジャマを見てほしい? 変な照明の暗い自撮り写真を見せる自信がある? 散らかった部屋や片付いていないベッドの隅をさらけ出せる? といったような。

今のところ、遠縁の親戚や見知らぬ人をBeRealの「友達」にしていないことが大きな安心材料となっている。私のインスタグラムのフォロワーは1000人ちょっといるけれど、BeRealの友達は26人しかいない。このままでいいと思っている。

BeRealは決して完璧ではないけれど、友人が言っていたように楽しい。ソーシャルメディア・ゴーストのカリフォルニアの友人の写真を私は毎日見るようになった。そして平日の私のBeRealのフィードはかなり退屈なものではあるが、インフルエンサーではない多くの人は、9時から5時までのデスクワークをしていることが普通なのだ。

1週間の些細なことを綴っている投稿の間にはさまざまな楽しさが散らばっている。友人との散歩、家族とのディナー、ペットと遊んだことなど。でも、私が気に入っているのは、このアプリを使う時間が本当に短いことだ。投稿するのに2分、スクロールするのに5分。精神状態を害するリスクはない。インスタグラムのようなアプリはそれを悪化させることが証明されているが。

BeRealを使って困ったこと

ほとんどの日、私はその時間にスマートフォンを使っていないので、BeRealの2分間の投稿時間を逃している。でもその日に投稿できないとわけではない。写真に、何時間遅れで撮影したかが表示されるだけだ。

最初のうちは、これは「本当の」姿を隠すための恥ずべき戦術のように思える。しかし、ほとんどの人は、実際にその時間には投稿しないし、写真がどれだけ「遅れている」かを気にする人は誰もいないと思う。

もうひとつ不思議なのは、何回写真を撮り直したのかを友達が見ることができることだ。スマートフォンのバックカメラがとらえた受信トレイを取り除くためであっても。

時々、特にその日の遅くに何か楽しい予定があってそれを共有したいときには、机の上の写真を投稿したくないと思うこともあった。いつ投稿するかを選ぶことは可能だが、より魅力的な時間を投稿したいと思うことで、決められた「BeReal」の時間を意図的にスキップすると妙な罪悪感に襲われた。

BeRealは中毒性があるものではないので、他のソーシャルメディアのように人気が出るとは思えない。少なくともインフルエンサーたちがやってくるまでは、インスタグラムのフェイクカジュアルなカルーセルで苦しむよりも、BeRealを選ぶ。

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