累計30億円を調達しているベンチャーのスマートバンクは新たに「B/43ジュニアカード」の発行を開始した。
出典:スマートバンク
国内フィンテックベンチャーのスマートバンクは12月14日、家計簿とプリペイドカードの「B/43」(ビーヨンサン)に新たに子ども向けカードの発行を開始した。
新たに受付を開始した子ども向けカードは「B/43ジュニアカード」という名前で、対象年齢は18歳未満。利用する子ども自身ではなく、保護者の本人確認などの手続きを経て発行される。
子どもの「みまもり」に特化したVisaプリペイドカード
子どもアカウントのアプリ画面イメージ。
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形式としてはVisaプリペイドカードとなるため、国内外の実店舗・オンラインのVisa加盟店で利用可能(一部の定期購入サービスなどには非対応)。
子ども向け、ということで保護者の「みまもり」に特化した機能を搭載している。
- チャージは子どものアプリからは不可。保護者のアカウントから入金する形
- B/43ジュニアカード利用時には、子どもと保護者の両方に通知が届く
- 利用履歴が保護者にも共有される
- 紛失・盗難時などでの利用停止は子ども、保護者の両方でできる
子どものみまもりや金融教育を意識する保護者向けの機能がそろう。
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注意点としては、B/43ジュニアカードを申請できるのは
- 利用者が申請時、18歳未満の子ども(申請後は18歳を過ぎても利用できる)
- 保護者が申請時、利用者の扶養者もしくは扶養者の配偶者
である場合に限られる。
また、利用履歴には決済日時や加盟店名などが含まれるため、保護者と子どもの間で共有される内容などの取り決めをしておく必要はある。
開始当初は月額無料、2023年夏以降は有料化
B/43はすでに自分用の「マイカード」と家族(成人)向けの「ペアカード」を発行している。
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B/43ジュニアカードは初回発行手数料500円(再発行は900円)、期間限定で月額無料で提供される。
スマートバンクでは、2023年夏以降に機能拡充を予定しており、以下の機能の追加と有料化(具体的な金額と時期は未定)を予定している。
- 1人の保護者につき、5人の子どもまで利用(現在は1対1)
- 1人の子どもにつき、2人の保護者が同時に管理(同上)
- 1カ月の支出まとめの配信
なお、スマートバンクは無料期間は提供開始から最低3カ月間は続くとしており、有料化の1カ月前にはお知らせを掲載。無料期間に申し込んだユーザーに関しては、ユーザー自ら有料プランに申し込まない限り、課金はされないとしている。
スマートバンクは7月13日にシリーズAとして20億円の資金調達をしており、累計調達額は30億円。すでにカップルや夫婦、パートナー向けの「ペアカード」を2021年4月から展開している。
ペアカードの累積決済件数100万件超え、決済取扱高は月間数億円(いずれも2022年7月13日時点)を記録しており、ジュニアカードの発行で子育て世帯のニーズへの対応と、新たな収益の形を模索する方針だ。