セールスフォースの従業員はBlindや社内のSlackチャンネルで、差し迫った人員削減に備え、レイオフに関する懸念を共有している。
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セールスフォース(Salesforce)のチーフ・ピープル・オフィサー(CPO)であるブレント・ハイダー(Brent Hyder)は2022年12月13日の朝、同社のオンライン全社集会で解雇に関する噂について触れた。しかしその内容は、差し迫る人員削減に対する従業員の恐怖を鎮めるにはほとんど役に立たなかった。同じ集会で幹部らは、クリスマスシーズン恒例の同社のホリデーパーティーを中止することも発表した。
Insiderが入手した同集会の音声録音の中で、ハイダーは変化に適応する必要性を強調したうえで従業員にこう呼びかけた。
「結果に集中すること。第4四半期の業績に集中しましょう。率直に言って、我々の課題の大半はそれで解決できます」
CFOのエイミー・ウィーバー(Amy Weaver)、ハイダー、および他の経営陣が主導して行われたこの全社集会は、先ごろ行われたマーク・ベニオフ(Marc Benioff)CEOとの全社集会において「答える機会がなかった」社員の質問に対応するため、計画されたものだった。セールスフォースの社員2人によると、ベニオフは13日の全社集会には参加しなかったという。
同社がさらなるレイオフをしようとしているという報道に関して質問が出ると、ハイダーは口ごもり、代わりに自分がなぜ入社したのかということと、自分がその時受けた長い面接のことを語り始めた。そして最後に、レイオフについて明確な答えが出せないことを認め、「結果に集中してほしい」と社員に促したのだ。
「我々は、お客様のために……そして我々のために、他のステークホルダーのために、正しい判断をし続けるようにします。必ず」とハイダーは述べ、次のように続けた。
「ただ、それを毎日全員に対して保証することができるでしょうか?もちろん、誰もそんなことはできません。しかし私が言えることは、我々は自分たちの価値観に則って生きていくということです。
我々は責任ある行動をとり続ける。変化は私たちの文化の一部であり、変化は我々の業界の一部なのです。我々にとって重要なのは、自分たちでコントロールできることに集中すること。第4四半期はコントロールできると考えています」(ハイダー)
セールスフォースはここ数週間、共同CEOのブレット・テイラー(Bret Taylor)やセールスフォース傘下のスラック(Slack)CEOスチュワート・バターフィールド(Stewart Butterfield)の退任発表など、経営幹部の流出に直面してきた。
従業員たちは匿名アプリのBlindや社内のSlackチャンネルで、迫りくる人員削減を前に、レイオフに関する懸念を共有している。Insiderが確認したSlackのスクリーンショットでは、あるセールスフォース社員が、差し迫ったレイオフについて経営陣が透明性を欠いていることを嘆いていた。
「社員たちは怒っています」と、あるセールスフォースの社員はInsiderに語る。
また、13日の全社集会では今年のホリデーパーティーの中止も発表された。2021年はサンフランシスコで超豪華なホリデーパーティーを開催し、ベニオフはツイッター(Twitter)でその様子を自慢していた。ツイートの中では、2022年に2万人の従業員を雇用する計画も披露していた。