2018年の「12月の至点(冬至)」の地球。
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- 日本時間の12月22日午前6時48分、「冬至」の瞬間が訪れる。
- 北半球では冬至だが、南半球では夏至だ。
- これは、太陽の周りを周回する地球の軸が傾いているために起こる。その仕組みを見てみよう。
2022年の冬至は、12月22日午前6時48分(日本時間)(アメリカ東部時間では21日午前4時48分)だ。
北半球に暮らす人にとって、その日は1年でもっとも昼が短い。冬の到来を告げ、3月の分点で始まる春に向けて少しずつ進んでいくことを意味する。
南半球の人にとってはまったく逆だ。この日は夏の始まりで、昼が最も長くなる。つまり、3月の分点から6月の至点(北半球での夏至)まで、昼が徐々に短くなり、太陽の光が弱くなっていく。
この重要な季節の移り変わりを起こす2つの要因がある。地軸の傾きと太陽を回る公転軌道だ。
冬至はどのように起こるか
冬至は、太陽が地平線に最も近いところにとどまる日だ。
地球は地軸を中心に1日に1回転し、太陽の周りをおよそ365日かけて1周する。
地軸は、地球が太陽を周る軌道(公転軌道)に対して垂直ではない。約23.45度の傾きがあり、時期によって、太陽の光を多く浴びる場所とそうでない場所がある。
地軸は公転軌道に対して約23.45度傾いている。
Shayanne Gal/Business Insider
12月の至点には、北半球では太陽が遅く昇って早く沈み、日中も地平線に近い地点にある。北側の国々は1年間で最も日照時間が短くなるのだ。
カナダ北部や北欧など、北極圏より上の地域では、日が昇ることすらない。
同じ時、南半球では太陽は早く昇り遅く沈む。南側の国々は1年で最も日照時間が長くなり、夏が始まる。正午に南回帰線に立つと、太陽はほぼ真上にあるため、外にいてもほとんど影ができない。南極圏より下の場所では太陽は沈まない。
地軸と軌道によって、どのように季節が変わるか
地球は楕円形で、重力の中心は太陽よりわずかにずれている。なので、季節の移り変わりにかかる時間は、完全には割り切れない。
地軸の傾きによって、冬至、夏至、春分、秋分と季節が作られる仕組み。
Shayanne Gal/Business Insider
上図のように、冬至から89日後に春分となり、太陽が赤道に戻る。それから92日と19時間後、夏至を迎える。このとき太陽は北回帰線にあり、北半球では夏が、赤道より南では冬が始まる。
それから、秋分になって太陽が赤道に戻るまで93日と14時間かかり、89日と19時間後に冬至を迎えて1年のサイクルが終わる。
それぞれのプロセスで、地球の特定の地域に太陽の光が多く降り注ぎ、エネルギーが水源に蓄えられたりして、季節ごとの気温や気候の変化をもたらす。
宇宙から見た季節
人工衛星の中には静止軌道を飛行するものがある。それらは地球のある地点の上空にとどまるのに十分なスピードで地球を周回している。そのため、年間を通じて同じ位置から地球を撮影し、太陽の傾きがどのように変化するかを見ることができる。
NASAのゴダード宇宙飛行センターは、静止衛星がアフリカ上空から撮影した写真からアニメーションを作っている、それを見れば、なぜ季節が生まれるのかが明確にわかるだろう。