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- 年の瀬も押し迫ったこの時期、仕事中に耳にするホリデープレイリストに怯え始める店員もいる。
- Change.orgの嘆願書で、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」を拷問に例えた人がいる。
- ブルームバーグによると、音楽プレイリストは、買い物客を「完璧な気分」にさせるために専門家によって入念に作成される。
マライア・キャリー(Mariah Carey)のヒット曲「恋人たちのクリスマス(All I Want For Christmas is You)」は、毎年ホリデーシーズンになると電波を支配する。この曲が毎年戻ってくることを喜ぶ人もいるかもしれないが、小売店の従業員はうんざりしているようだ。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、Change.orgでは1994年に大ヒットしたこの曲の廃止を求める嘆願書が少なくとも3通作成されていたという。
ある請願者は、小売店とラジオでこの曲を禁止するよう、アメリカ連邦通信委員会(FCC)に助けを求めている。
この請願者、マーク・Rは、繰り返されるホリデー音楽を「音楽的拷問」にたとえ、キャリーの曲を「ホリデーラジオと店内オーバーヘッド音楽の両方で広く放送されているため、ホリデーの恐怖とキャビンフィーバー(屋内に長期間閉じ込められることによって生じるストレス)の象徴」と呼んでいる。
しかし、小売店で働く人たちが途方に暮れているのは、キャリーのキャッチーな名曲だけではありません。年末になると、誰もが知っているホリデーソングが何曲もプレイリストに載り、お客さんが買い物や食事をする間、何時間も流れ続けるのだ。
ブルームバーグによると、オールドネイビー(Old Navy)とギャップ(Gap)はハロウィンの前に、ウォルグリーン(Walgreens)とバーリントン(Burlington)はブラックフライデーを待って、クリスマスの曲を流し始めたという。
レネル・カッツナー(Lenell Kutzner)は、2回のホリデーシーズンに食料品店で働いた時、特に1984年にヒットしたワム!(Wham!)の「ラスト・クリスマス(Last Christmas)」で「傷を負った」とWSJに語っている。
「安らぎのひとときを得ることができなかった」とカッツナーは言い、トイレでさえも流れていたからだと付け加えた。
シリウスXM(SiriusXM)やパンドラ(Pandora)のようなストリーミング企業は、店舗のプレイリストを作成する専門チームを持っており、ブランドは音楽学者を使って「顧客の気分を完璧にする」ような曲を選んでいるとブルームバーグは報じている。
しかし、従業員にとって同じ曲を8時間以上聴くことは、それほど完璧ではない。音楽教授のエリザベス・マーギュリス(Elizabeth Margulis)は、曲を繰り返し聞くことの悪影響についてブルームバーグに説明している。
「繰り返しには非線形の反応がある」 とマーギュリスは述べた。
「ある地点で向きを変えて、反対の方に向かうのだ」
彼女は「最後には初めの頃より好きではなくなることがよくある」と付け加えた。
要するに、毎日何時間も聞いていると、どんな曲でも嫌になってくるということだ。