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ウクライナに供与するパトリオットミサイルは万能ではない…安価なドローンに使うには高すぎる

パトリオット

NATOの演習で打ち上げられるパトリオット。2017年11月、ギリシャで。

Sebastian Apel/U.S. Department of Defense, via AP

  • アメリカが12月21日、ウクライナに対し防空システム「パトリオット」を供与すると発表した。
  • パトリオットは、ミサイルや航空機を使ったロシアの攻撃に対抗する重要な兵器になると見られる。
  • パトリオット・システムは極めて有能だが、当局はできることは限られていると警告している。

アメリカが2022年12月21日、ウクライナにパトリオット(Patriot)ミサイルを供与すると発表した。ウクライナは以前からロシアの航空機やミサイルによる攻撃に対抗するための兵器を要請しており、これに応えたものだ。

パトリオットは、現在最も高性能な長距離防空システムで、ウクライナの軍と一般市民を守るために不可欠だが、当局と専門家は空からの攻撃を防ぐためにパトリオットができることは限られると警告している。

パトリオットとその弾薬は、12月21日に発表された大統領権限で行われる10億ドル(約1320億円)の支援の一部で、つまりはアメリカの在庫から直接引き渡されることを意味する。これはアメリカがウクライナに供与する最新の防空兵器だ。アメリカ政府はこれまでにも、ナサムス(NASAMS:National Advanced Surface-to-Air Missile System)、ホーク(Hawk air-defense system)、アベンジャー防空システム(Avenger air-defense system)の供与を約束している。

パトリオットを供与するという決断は画期的だが、ウクライナで使用されるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。アメリカ国防省の高官は12月21日、記者団に対し、パトリオットをいつ移すか「正確な日付」は未定であると述べ、「数カ月の訓練プロセス」があると認めた。

パトリオット

ドイツの軍用空港に配置されたドイツ連邦軍のパトリオットミサイルシステム。2022年3月17日。

Axel Heimken/picture alliance via Getty Images

訓練期間は、発射システム・オペレーターで13週間、システム修理担当者なら53週間だ。他の防空システムで訓練を受けた部隊を送ることでこの訓練期間を短縮することも可能だが、アメリカ当局が12月21日に述べたところによると、訓練を受ける人数や場所は未定だという。

「訓練はすぐに開始されるが、すでに述べた通り、数カ月かかり、ここで行うにしても時間は限られている」と当局は述べた。

「ウクライナ人がシステムを運用できるようになるには、訓練を完了しなければならない。運用するのはウクライナ人であり、これは絶対に必要なことだ」

パトリオットの発射台には通常、8基のミサイル発射装置があり、用途に応じそれぞれ、4発から16発の迎撃ミサイルを搭載することができる。それぞれにレーダー・システムや電源などの支援装置があり、配備には約90人の兵士が投入されるが、配備が終われば、運用に必要なのはわずか3人だ。

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