ペイディ 杉江陸CEO
Paidy, Gttey Images
Money Insiderでは、2023年も「もっとお金の話を楽しもう! 」と願っている。
そこで、年末年始の特別企画として、フィンテックの経営者たちに新年への想いをアンケート取材を行った。その回答を、12月28日から1月5日まで、毎日1名(全9名)ずつ掲載していく。
本記事では、デジタル後払いサービス「ペイディ」を提供する株式会社Paidyの杉江陸CEOの回答を紹介。今注目しているトレンドや新しい事業構想、そして自身のパーソナルファイナンス計画など、ざっくばらんに回答してもらった。
Q. 2023年に注目しているニュースやトレンドは?
米国で個人の借入が過去最高水準になる中で金利が上昇しており、消費が弱含みしていくことが予想されると同時に、紛争とグローバリゼーションの逆流にも大きな影響を受けて、昨今の米国・ドル依存型の経済も変容していくでしょう。
特に注目している地域が、ジオポリティクスに押し出される形でロシアや中国の起業家が押し寄せるドバイとシンガポールのスタートアップによるアジア・中東・アフリカの開発ですね。(私はその動きを研究して行動を起こす日本の起業家を応援する立場ですが) 事業領域としては、新興国家のさらなるコマースのデジタル化を牽引するステーブルコインなどのデジタル通貨、ID/KYC、不正防止、ロジスティクス、ショッピングプロテクションなどに注目しています。
Q. 2023年、事業ではどんな新展開を考えていますか?
とにもかくにも、BNPLの真髄である無金利の分割払い事業を徹底的に推したいです。2022年の12月にAmazon.co.jpで分割手数料無料の6回あと払いを提供開始しましたが、2023年以降は他の加盟店にもどんどん拡大していきます。
これまでは「夢を叶えるなら早く踏ん切りつけて始めましょうよ」レベルでしたが、もうこんなインフレでモノ不足な社会になると、「早く始めないと手が届かなくなっちゃう、手に入らなくなっちゃう」時代になりましたよね。2022年に私も趣味としてロードバイクを始めましたが、2021年と同じモデルの価格が1.5倍に跳ね上がって「待つんじゃなかった」と思うことしきりです。
同じようなことはスマホやブランド品全般、自動車など高額商品の全てに起きています。無金利分割で、早期購入。これからのお買い物の新しいスタンダードであり、絶対にお客様のお役に立てます!
Q. 2023年、個人的なお金分野における挑戦は?
2022年までも続けてきたことですが、2023年にも個人としてフィンテックやECを中心としたスタートアップ企業への投資を続けていきたいです。ベンチャーキャピタルからのお金が細っている今はそれが必要とされていますし、それに投資する側から見ても今こそがチャンスです!
あとは、些細なことですけど、娘たちの小遣い制の導入です。まだ幼く必要な時に限って必要なものを買い与えてきましたが、そろそろ自分でお金の勘定ができるように自由を与えて行こうと思います。