しぶんぎ座流星群は北の空を中心に空全体に広がっていく。
north-tail/Getty Images
1月3日の夜は、2023年最初の天文イベント、「しぶんぎ座流星群」が見ごろを迎えます。
しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並ぶ三大流星群の1つ。
2023年のしぶんぎ座流星群が最も観測できる「極大」の時刻は、1月4日の昼12時頃。前日の3日夜から4日未明にかけての観測するのが良さそうです。
気になる当日の天気ですが、ウェザーニュースによると北日本や日本海側は観測が難しそうではありますが、太平洋側の地域では晴天が期待できそうです。
観測のコツは?
しぶんぎ座流星群は、今はすでに存在しない「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」という星座付近から出現することからその名がつけられています。
「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」は、現代で言えば、「りゅう座」と「うしかい座」の中間付近。あるいは、北の空に見られる“ひしゃく”の形をした星座である「北斗七星」の“ひしゃくの持ち手”付近です。
流れ星は、この付近の1点(放射点)を中心に夜空全体に出現します(下の図参照)。
1月4日午前3時頃の東京の夜空。
国立天文台
極大の時刻には、空の高い位置に放射点が来るため、空全体を広く見渡すのが観測のポイントになります。また、屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほど観察を続けると観測しやすくなるといいます。
国立天文台によると、しぶんぎ座流星群での流れ星の出現数は、年によってかなりムラがあり、どのくらいの流れ星が現れるのかを予測することは困難だといいます。
熟練した観察者が1時間あたり100個もの流れ星を観測した年もある一方で、通常はせいぜい20個〜50個程度です。
ただ今年は、1月7日に満月が控えていることもあり、月明かりが邪魔をしてなかなか流れ星を観測できない可能性もあります。
どうしても流れ星を観測したい人は、月が沈む1月4日午前4時過ぎ(東京の場合)から観測を始めれば、放射点も高くなり、観測条件は良くなります。東京都の日の出は6時51分なので、しばらくは夜空が暗い状態で観測できるはずです。
なお、国立天文台によると、空の暗い場所であれば1時間あたりおよそ25個の流れ星が期待できるそうです。
しっかり防寒した上で、新年の運試しも兼ねてぜひ観測にチャレンジしてみてください。