撮影:高橋真紀
1月に入り、どんどん寒くなってきた……。
痛いほど冷える指先にとって、使い捨てカイロは救世主だ。
だが、いつの間にかポケットの中で冷え切っているし、毎日使うと結構な量のごみになるのは悩ましい……。
繰り返し使える「オイル式カイロ」
ハクキンカイロ「ハクキンウォーマー ミニ」税込3850円
撮影:高橋真紀
そんな折に知ったのがオイル式カイロのハクキンカイロだ。
日本生まれで1923年発売という、生誕100年の歴史あるプロダクロト。
当時のレトロな雰囲気をまとったパッケージは、今見るとむしろ新鮮で可愛い。
使い捨てカイロと異なり、18時間も温かさが持続し、しかも繰り返し使えるため、最近ではアウトドアやキャンプ好きの間でも人気らしい。
どうやって温める?
今回はハクキンカイロ指定のベンジンも購入。Amazonにてセットで税込み4780円だった。
撮影:高橋真紀
今回購入したのは、ハクキンカイロのminiと、燃料の「ベンジン」。
温かくなる仕組みは至ってシンプルだ。
プラチナ(白金)の触媒作用によって、そのとき酸化熱が発生するため温まる仕組みらしい。
つまり、白金が化学反応を起こして温かくなるということだ。ハクキンカイロの呼び名も納得である。
早速使ってみよう
パッケージを開封すると、カイロ本体・布ケース・燃料を入れるときに使う注油カップが入っている。本体は、クレジットカードくらいの手のひらサイズだ。
撮影:高橋真紀
①火口を外す
撮影:高橋真紀
②本体に注油カップを装着。ベンジンを注ぐ
ベンジンの注ぎ口はノズルになっており、片手でも注ぎやすい。
③注油カップを90度回転
撮影:高橋真紀
注油カップをくるっと90度回すとカップの中のベンジンが自然と中に注がれる。
④注油カップを外してカイロ本体を逆さまに。真ん中を2、3回軽く押す
ベンジンの入れすぎを防ぐために行うようだ。
⑤火口を装着し、火をあてる
撮影:高橋真紀
カイロを立てて持ったら、マッチかライターの炎を上から3~5秒プラチナ触媒にあてる。
これにて着火完了だ。
⑥フタをして袋に入れる
「HAKKIN」のタグとフリース素材がなんとも「いなたい」。
撮影:高橋真紀
あとは、横にしても逆さまにして使っても問題ない。
詳しい使い方の動画などは、こちらからチェックできるので気になる方は見てほしい。
保温18時間でめちゃくちゃ温かい
撮影:高橋真紀
スウェットシャツのポケットに入れてみると、30秒くらいでじんわり温かさを感じ始めた。そして約1分後には十分な温かさに。
ハクキンカイロの熱量は使い捨てカイロの約13倍もあるらしい。miniサイズとはいえ、満タンまでベンジンを注げば約18時間温かさが続く。
袋の口はマジックテープになっていてるから、つるっと本体が落ちることもなさそうだ。
※低温やけどには十分ご注意ください。
ちょっと手間はかかるけど……
通気孔がピーコックの模様になっている。
撮影:高橋真紀
当然、使い捨てカイロのように袋からビリッと取り出してすぐ使う、という訳にはいかない。
だがむしろ、ベンジンを注いだり、表面についた指紋を拭いたり、むしろ手間のかかるその道具らしさにグッときた。
一連の手順は、初めて行った私でさえ2分くらいで完了した。慣れればもっと早くできるだろう。
使う前はベンジンの臭気の有無が気になるところだったが、ケースにしまえばほとんど気になることはない。
永久保証。繰り返し使える
撮影:高橋真紀
ハクキンカイロは2012年、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞におけるロングライフ賞を受賞している。
温まる際に発生する炭酸ガスと水は、ベンジンの気化ガス(水素)とプラチナが接触したときの化学原理によるものなので、燃料を燃やしている訳ではない。そのため、環境にも人体にも害はないのだとか。
また、発売当初の初期型から最新型まで火口(触媒発熱部)は互換性を保っているため、消耗品は交換して使い続けることができるのも良い。
繰り返し使えるからゴミも減るし、長期的に見ればお財布にも優しい。何よりアナログなガジェット然としたところが良い。
miniより一回り大きい「ハクキンカイロ STANDARD」と、それよりさらに大きい「ハクキンカイロ PEACOCK GIANT」もあるので、寒さでお悩みの方はぜひチェックしてほしい。