Brittany Chang/Insider
- ロサンゼルスのスタートアップ企業アジュール(Azure)は、バックヤードスタジオや3Dプリンターで作るADU(付属住宅ユニット)に再生プラスチックを使用している。
- アジュールは2023年、そのユニットの納入を開始する予定だ。
- ロサンゼルスにあるアジュール初の2棟のユニットの内部を見てみよう。
あなたがリサイクルしたペットボトルやテイクアウトの容器が、3Dプリンター製のカリフォルニアのタイニーホームになるかもしれない
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ロサンゼルスのスタートアップ企業、アジュール・プリンテッド・ホームズ(Azure Printed Homes)は、3Dプリンターを使ってバックヤードスタジオや付属住宅ユニット(Accessory Dwelling Units:ADU)を建設している
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だがアジュールは、同じく3Dプリント建築のスタートアップであるアイコン(Icon)やアルキスト(Alquist)のようにコンクリートでは住宅を作らない
Alquist
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アジュールは主にポスト・コンシューマー・プラスチック(消費者から発生する使用済みプラスチック)を材料とし、廃棄物の削減、再利用、リサイクルを実現している
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アジュールの共同創業者であるロス・マグワイア(Ross Maguire)は2022年8月、「我々のサプライチェーンは、我々が生きている間は決して短くはならない」とInsiderに語っている
ケニアのナイロビにあるゴミ捨て場を埋め尽くすプラスチック廃棄物。2023年3月に各国はプラスチック汚染に関する世界条約の交渉開始に合意した。
James Wakibia/SOPA Images
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2022年4月、アジュールは世界初のリサイクル素材を使った3Dプリンター製の「バックヤードスタジオ」を発表した
Azure Printed Homes
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2023年には、予約済みのスタジオとADU(自宅の敷地に設置できる家)を消費者に届け始める
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それにはカルフォルニア州ロサンゼルスとオレンジカウンティに建てる10棟の賃貸住宅も含まれている
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アジュールによると、他の3Dプリント建築のスタートアップと同様、プリントして家を作ることで従来の建築と比較すると70%早く、30%安く住宅を建てられるという
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だがアジュールは住宅の壁だけをプリントする他社とは違う
オースティンにあるアイコンの2000平方フィート(185平方メートル)を超える住宅、ハウス・ゼロ(House Zero)。
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アジュールは床、天井、壁も3Dプリントする。例えば、下の写真の白い部分はプリントで作った床だ
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2022年11月にロサンゼルスにある同社の製造現場を視察した際、それによって最終的な現場での設置作業が効率化されるとマグワイアはInsiderに語っていた
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社内でプリントと組み立てを終えれば、あとは顧客の元に運び、フォークリフトやクレーンで基礎に載せるだけだ
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そしてボルトで固定し、水道の配管や電気配線をつなぐ
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プラスチックというユニークな素材を使用しているのにもかかわらず、アジュールの住宅には「伝統的」な家を思わせるデザイン要素が残っている
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例えば、下の写真のような層状の印刷パターンや局面の壁など「伝統的」な家を思わせるデザイン要素が残っている。どちらも建設技術の視覚的特徴と言える
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下の写真はアジュールが初めて建てたユニット2棟だ
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そのうちのひとつは120平方フィート(約11平方メートル)のバックヤードスタジオで価格は2万6900ドル(約360万円)からとなっている
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この小さなユニットのプリントは、約16時間かかるという
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ユニットの中にはその独特の工法を示すようなものはほとんどない
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室内の床板、壁、天井は、シームレスに融合している
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室内の滑らかな白い壁は、外壁のような重層的な見た目ではない
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この小さいユニットはスポーツジムから防音対策を施したレコーディングスタジオまで、その用途はオーナーの想像力次第で無限に広がる
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アジュール本社にあるようにホームオフィスとしても使える
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一方、バックヤードスタジオの大型版であるアジュールのADUシリーズは真のタイニーホームに近い形で使われている
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これらのユニットは180平方フィート(約16.7平方メートル)、価格は4万3900ドル(約587万円)から
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このモジュールを複数つなげば、より大きなモデルにもなる
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狭い面積でも下のユニットにバスルーム、キッチン、カウチやソファ・ベッドを置くスペースがあり、本物のワンルームマンションのような雰囲気を味わいたい人におすすめだ
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このサイズは、不動産市場でトレンドのバックヤードに建てるADUゲストハウスや賃貸物件に最適だ
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そのため当然のことながら、このタイニーホームは、アジュールの中で最も人気のあるサイズのひとつだとマグワイアはInsiderに語っている
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このサイズのADUを印刷するのには、20時間以上かかる
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これはまだ完成していない状態のものだが…
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すでにキッチンは形になり始めているのが分かる
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アジュールの共同創業者のジーン・エイデルマン(Gene Eidelman)によると、このADUの設置には2日ほどかかり、より大きなモジュールの場合はさらに時間がかかるとしている
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今後数カ月でカリフォルニアのあちらこちらでこの3Dプリント製の住宅を目にするようになるだろう
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とはいえ、アジュールが2023年に納品するのはアメリカ各地で建設が予定されている3Dプリント住宅の一部だ
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アルキストは、アイオワ州マスカティン群にある街の地域団体と協力し、新年に10軒の家を3Dプリントで作ろうとしている
Alquist
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アルキストはフロリダ州タンパで、フロリダのスタートアップ企業CPH-3D(Click Print Home)と提携し、約60万ドル(約8000万円)の住宅の建設を始めており、その家はすでに売りに出されている
CPH-3D