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英語になった「ikigai(生きがい)」。なぜ今、世界中で生きることの意味が問われているのか?【入山章栄・音声付】

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marekuliasz/Getty Images

今週も、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄先生が経営理論を思考の軸にしてイシューを語ります。参考にするのは先生の著書『世界標準の経営理論』。ただし、本連載はこの本がなくても平易に読み通せます。

【音声版の試聴はこちら】(再生時間:9分52秒)※クリックすると音声が流れます


英語で「生きがい」を何と言う?

こんにちは、入山章栄です。

「zen(禅)」「kawaii(かわいい)」など、日本語がそのまま英語になった例はたくさんあります。最近、それに加えて「ikigai(生きがい)」という言葉が海外で注目されているのだとか。これはどういうことでしょうか。


BIJ編集部・常盤

BIJ編集部・常盤

最近たまたま知ったのですが、いまや「ikigai(生きがい)」という言葉が、そのまま英語として通じるんだとか。先日読んだある記事によれば、きっかけはある外国人著者の『Ikigai』というタイトルの本が海外でよく読まれたことだそうです。

「生きがい」という日本語が翻訳されずにそのまま広まるということは、海外にそういった類似の概念がないということでしょうか。


おそらく常盤さんの指摘通りだと思います。この現象を経営理論で読み解くと、『世界標準の経営理論』でも紹介した、野中郁次郎先生の「知識創造理論(SECIモデル)」がこれをよく説明しています。

簡単に説明すると、われわれは言葉にしなくても、多くの「感覚」を共有しています。特に同質性が高い日本人なら「生きがい」的なものについて、いちいち説明しなくても互いになんとなく分かる。これを「暗黙知」といいます。

一方で、それは暗黙知的な感覚的なものなので、それをパキッとした言葉で説明するのはとても難しい。だからこそなんとか言葉を尽くして説明し、ときには新しい言葉を作ったりして、ピタッとはまるものはないかと探っていくのです。暗黙知の形式知化ですね。この場合なら、日本人のあいだで「生きがい」という言葉・形式知を作って、その感覚を共有したわけです。そうやってお互い共感できる形式知をつくっていくのが新しい知を生むことだ、というのが野中先生の知識創造理論の骨子の一つです。

日本語は暗黙知の宝庫

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