Urthが発表したカオスマップ。
作成:Urth
バズワードとしてあらゆる文脈で使われている「メタバース」。メタバースという言葉が一人歩きしつつある状況で、プレイヤーも多様化している。
12日、メタバースを「バリューチェーン」という観点で整理したカオスマップが、早稲田大学発スタートアップのUrthから発表された。
メタバース業界を8つのセグメントに分類
マップでは、メタバース市場を「開発ベース」「システム開発者」「システム運用者」「システム提供者」「提供サービス」「メディア」「アバター」「学会/業界団体」の8つのセグメントとして整理している。
「開発ベース」には、ゲーム業界では「AAAタイトル」と呼ばれる開発に莫大なリソースを投じるゲーム作成などにも使われている、エピック・ゲームズが開発した「Unreal Engine」が入っている。プロユース向けでありながら一般に無料公開されたエンジンとして、業界ではよく知られている。
「提供サービス」内の「SNS型」には、簡単な登録だけで誰でもVtuberのようなアバターでの配信ができる「Reality」が分類されている。Realityは、2022年10月の段階で世界で累計1000万ダウンロードを突破した。
また、「Game」には「Fortnite」「Minecraft」「あつまれどうぶつの森」など、根強い人気を誇るオンラインゲームが並ぶ。オンラインで顔も知らない他者とコミュニケーションを取りながらゲームをするのは、もはや日常的な行為になりつつある。
作成:株式会社Urth
なおUrthは、「メタバースは万能なオンライン空間ではなく、あくまでツールでしかない」とし、そのツールを次の4類型に整理している。
- SNS型メタバース
- Web型メタバース
- Game型メタバース
- その他メタバース
「SNS型メタバース」は「ヘッドセットや最新ゲームが好きな層が良く集まる場」であり、多くがアプリケーションのダウンロードを必要としたもの。
「Web型メタバース」は「既存のユーザーや既に企業のことを認知している層に向けた情報発信の場」であり、ロースペックなデバイスでもアプリケーションのダウンロードなしに利用可能なものだ。
「Game型メタバース」は「オンラインで不特定多数の人と遊ぶ、交流する場」。
上記3分類に属さないオーナーメイドで作成されたものを「その他メタバース」としている。