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オフィスビルの多くは「いずれ廃れて解体される」。ダボス会議で不動産大手トップら懸念示す

オフィスビル

TomasSereda/Getty Images

リモートワーク時代のオフィスビルをめぐる議論は、中心街の再生、従業員にオフィス復帰を強いる上司、住宅などのより有用な用途への転換などを中心に展開された。

1月18日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、不動産企業の経営幹部たちは金融業界や世界のリーダーたちに向かって、厳しい現実に直面するときが来たと語った。

不動産サービスJLLのクリスチャン・ウルブリッヒ(Christian Ulbrich)CEOや、同じく不動産事業を手がけるアイバンホー・ケンブリッジ(Ivanhoe Cambridge)のナタリー・パラディチェフ(Nathalie Palladitcheff)CEOらは、多くのビルはただ「廃れ」、解体を待つのみの状態だとの見方を示した。

フレキシブルな働き方が進んだ結果、オフィステナントが縮小し、世界中の都市で比較的古いオフィスビルの価値が下落している。オフィススペースを借りる企業は最新のテクノロジーと低炭素化に惹かれ、最新のビルに殺到しているのだ。

世界最先端の近代都市であるドバイでさえ、古いビルは苦境に立たされている。ほとんどが、ブルックフィールド(Brookfield)が最近開発した約100万平方フィート(約9万2000平方メートル)のICDブルックフィールド・プレイス・ドバイ(ICD Brookfield Place Dubai)開発地の、1平方フィートあたり75ドル(約9750円、1ドル=130円換算)の賃料の70%を確保することすら苦戦している。

ドバイに本社を置くデベロッパー、DAMACインターナショナル(DAMAC International)のフセイン・サジワニ(Hussain Sajwani)会長は、ダボス会議で「不動産業は転換点にある」と述べた。

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