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フランク・ロイド・ライトが設計した最後の邸宅、約10億円で売り出し中

ノーマン・ライクス・ハウス

Casey Pickard

  • フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が設計した最後の邸宅「ノーマン・ライクス・ハウス(The Norman Lykes House)」が795万ドル(約10億円)で売りに出されている
  • 砂漠にあるこの広大な邸宅は、同心円状に設計されており、各部屋をつなぐ動線が流れるようになっている。
  • ライトはアリゾナ州フェニックスにあるパームキャニオンの景色を遮るものがないように設計した。

ノーマン・ライクス・ハウスは、別名「サークル・サン・ハウス(Circle Sun House)」とも呼ばれる。著名な建築家フランク・ロイド・ライトは14棟の円形住宅を設計しており、その1つがこれだ

1959年に設計され、1967年に完成した。

1959年に設計され、1967年に完成した。

Casey Pickard

「エイミーとノーマンのライクス夫妻は1959年、フェニックスにある自宅の設計をフランク・ロイド・ライトに依頼した。この家は、ライトがクライアントのために設計して建てられた最後の建築物」だとフランク・ロイド・ライト・ビルディング・コンサーバンシーのエグゼクティブディレクター、バーバラ・ゴードン(Barbara Gordon)はInsiderに述べた。

この家は、ライトの設計に携わった建築家ジョン・ラッテンベリー(John Rattenbury)の監督のもと、1967年に建てられたとゴードンは言う。

「ライトが1959年に亡くなる前に手がけた最後の設計の1つだと言われている」と彼女は付け加えた。


この邸宅は周囲を取り巻く自然環境に溶け込むようにデザインされており、フェニックスのダウンタウンを望む広大な眺望も取り込んでいる。スコッツデールに建てたライトの自邸兼アトリエ「タリアセンウエスト」と同じような造りだ

パームキャニオンを望む邸宅の南側。

パームキャニオンを望む邸宅の南側。

Casey Pickard


この家のメインエントランスには、ライトがこだわった手法として知られる「圧縮と拡張(compress and release)」というデザインコンセプトが採用されている。これは狭い空間からオープンな空間へと広がっていくというコンセプトだ

玄関がリビングと他の部屋をつないでいる。

玄関がリビングと他の部屋をつないでいる。

Casey Pickard


邸宅内には半月型の天窓がいくつも散りばめられており、自然光をふんだんに取り込んでいる

同心円を描くような設計によって、部屋から部屋へのスムーズな動線が確保されている。

同心円を描くような設計によって、部屋から部屋へのスムーズな動線が確保されている。

Casey Pickard


この邸宅は、2019年に167万ドルで販売された。今回の売買に関しては、アリゾナ州を拠点とするHomeSmartのディーナ・ピーターズ(Deanna Peters)が担当している

リビングには円形の暖炉がある。

リビングには円形の暖炉がある。

Casey Pickard


ライトの弟子の1人であるPHX Architectureの建築家エリック・ピーターソン(Erik Peterson)は、ローカルのFOX 10ニュースステーションに出演し、ライトは次のオーナーとともにこの家が「進化することを望んだだろう」と語っている

敷地を囲む山々は「フェニックス・マウンテン保護区 」となっている。

敷地を囲む山々は「フェニックス・マウンテン保護区 」となっている。

Casey Pickard


どの部屋からもパームキャニオンの景色を眺めることができ、視界を遮るものは何もない

日が落ちると、近くのビルトモア地区やフェニックスのダウンタウンの夜景を楽しむことができる。

日が落ちると、近くのビルトモア地区やフェニックスのダウンタウンの夜景を楽しむことができる。

Casey Pickard


廊下には、曲線を描く木製のキャビネットが並ぶ

すべての造作材には、黄金色に輝くフィリピン産マホガニーが使われている。

すべての造作材には、黄金色に輝くフィリピン産マホガニーが使われている。

Casey Pickard


キッチンには、曲線を描くカウンタートップ、キャビネットに組み込まれた照明、半月型の窓などが設置されている

円形の作業台には、円形のまな板が内蔵されている。

円形の作業台には、円形のまな板が内蔵されている。

Casey Pickard


ベッドルームからは、山々やフェニックスのダウンタウンを一望することができる

ベッドルームとバスルームはそれぞれ3つある。

ベッドルームとバスルームはそれぞれ3つある。

Casey Pickard


メインバスルームには、磨き上げられたイタリア産のバラ色の大理石が使われている

それぞれバスルームからは、周囲のすばらしい景色を眺めることができる。

それぞれバスルームからは、周囲のすばらしい景色を眺めることができる。

Casey Pickard


最上階には、カーブを描く本棚と大きな木製のデスクが配置されたオフィスがある

オフィスは、寝室としても利用できる。

オフィスは、寝室としても利用できる。

Casey Pickard


物件情報によると、家の裏庭にある半月形のプールには、真珠貝のタイルが使われている

Domaine Dailyが2021年に発表したフェニックスの短期賃貸物件ランキングで、この邸宅は、トップ15にランクインしている。

Domaine Dailyが2021年に発表したフェニックスの短期賃貸物件ランキングで、この邸宅は、トップ15にランクインしている。

Casey Pickard


フランク・ロイド・ライトが設計した邸宅にはカーポートが含まれることが多い。彼はかつて「車は馬ではないので、納屋は必要ない」と述べていたという

邸宅の裏側にカーポートが設置されている。

邸宅の裏側にカーポートが設置されている。

Casey Pickard

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