日本では約2年ぶりとなるOPPOブランドのスマートバンドが発売する。
撮影:小林優多郎
中国のスマートデバイスブランド「OPPO」を運営するオウガ・ジャパンは1月23日、スマートバンド「OPPO Band 2」の日本展開を発表した。
OPPO Band 2の発売日は1月27日、直販価格は8480円(税込)。本体カラーはライトブルーとマットブラックの2色。
OPPOのスマートバンドとしては、従来機「OPPO Band Style」(2021年4月)から約2年ぶりの日本登場となる。
1万円以下で買えるスマートバンドの使い勝手はどのようなものか。先行して実機を試す機会があったため、ファーストインプレッションをお送りする。
軽量かつ大画面で操作はカンタン
OPPO Band 2は大きな1.57インチ有機ELディスプレイを備える。
撮影:小林優多郎
第一に好印象だったのは、画面が大きい割には軽い点だ。
OPPO Band 2は1.57インチ有機ELディスプレイを搭載。1.1インチのOPPO Band Styleと比べても、横幅が広く取られているのがわかる。
重量はストラップ付きで約33g(公称値)。画面が大きい分、肌に触れる面積も広いのでそれなりの装着感はあるが、日常づかいで気になることはなかった。
写真左から「OPPO Band Style」、「OPPO Band 2」。
撮影:小林優多郎
ディスプレイはタッチ式で、ハードウェア的なボタンは一切ない。ホーム画面では以下のような操作で各種機能を呼び出せる。
- 左にスワイプ……アクティビティ(活動量)の確認、睡眠時間、心拍数の確認
- 右にスワイプ……ワークアウト(運動)の記録、タイマーやストップウォッチなどのミニアプリの起動
- 上にスワイプ……通知の確認
- 下にスワイプ……画面の明るさやスリープモードなどのクイック設定
バンド側で文字盤を変更するには、文字盤を長押しする。
撮影:小林優多郎
ホーム画面=文字盤はスマートフォンの「HeyTap Health」から設定可能。標準のもののほか、アプリ内のギャラリーからさまざまなデザインの文字盤をダウンロードできる。
「呼吸障害リスク」の検知などユニークな機能を搭載
OPPOの「HeyTap Health」アプリの「デバイス管理」画面(左)と「ヘルスケア」画面(右)。
画像:筆者によるスクリーンショット
機能面だが、この価格帯の商品としては使いきれないほどの機能が搭載されている。代表的なものは以下の通り。
- 100種類以上の運動に対応。
- ランニング、ウォーキング、ローイング、エリブティカルは自動で認識。
- テニスの打球の傾向や試合パフォーマンスを分析できる「プロテニス」モードを搭載。
- 睡眠状況のモニタリングに対応(15分程度の仮眠にも対応)。
- 血中酸素レベルやいびき音を検知して「呼吸障害リスク」を評価可能。
- 心拍数の異常を通知。
- 「スマホを探す」機能。
HeyTap Health (左)とFitbit(右)アプリで同じ日の睡眠の深さを表示しているところ。
画像:筆者によるスクリーンショット
筆者は日常のウォーキングと睡眠状況のモニタリングに使ってみた。
いずれもデータの正誤を判断するのは難しいが、同時に装着していたグーグルの「Pixel Watch」と比べると、OPPO Band 2の方が活動量は若干厳しめに、睡眠時間は同じぐらいの長さで計測していた。
特に、睡眠時間についてはPixel Watch月額640円の「Fitbit Premium」に加入しないとわからない睡眠スコアや睡眠の深さごとの時間などが、しっかりわかるのはうれしいポイントだ。
なお、「呼吸障害リスク」の評価は、筆者が1週間程度利用した限りでは計測されなかったため、その精度は評価できていない。
iOS利用時とランニングなどでの単独利用時は要注意
HeyTap Health アプリで見たウォーキングの結果(左)と、日毎の統計情報(右)。
画像:筆者によるスクリーンショット
注意すべきは、「iPhoneで利用するケース」と「ランニングなどに持ち出したいケース」だ。
まず、OPPO Band 2はAndroid 6.0以上(推奨は10.0以上)とiOS 13以上に対応している。いずれのOSの場合も各アプリストアから「HeyTap Health」をインストールする。
ただしiOS版の場合、「スマホを探す」や「メディアコントロール」「呼吸障害リスク」評価の機能が使えない。
シンプルな活動量計として使うのであれば、アップルの「ヘルスケアアプリ」ともデータ連携ができるため問題は少ないが、特に睡眠モニターの機能の一部に制限があるのは残念だ。
一方、ランニング時に注意すべき点は「OPPO Band 2にはGPSが搭載されていない」ところだ。
スマートフォンと接続されていれば、スマホ側の位置情報でルートの記録が可能。ただし、OPPO Band 2だけを持ち出して走る場合は、ルートの記録はできない。
また、NFCを持たず、「Suica」はもちろんクレジットカードなどのタッチ決済も利用できない。
なるべく荷物を減らして走りたい人は、利用シーンをよく考える必要がある。
ライバルのシャオミを打倒できるか
OPPO Band 2は付属の専用端子付きケーブルで充電する。OPPOブランドスマホと同じく高速充電が売りで公称値では「60分の充電で最長14日間連続使用」「5分間充電でも24時間使用」できるという。
撮影:小林優多郎
ウェアラブル端末の競争環境は非常に厳しい。特に、OPPO Band 2が位置する1万円以下の価格帯には、中国をはじめとしたさまざまなメーカーがしのぎを削っている。
例えば、2022年7月に日本で発売したシャオミの「Xiaomi Smart Band 7」は基本的な活動量計測・睡眠モニターなどの機能は備えつつ、直販価格は6990円(税込)とかなりお得感がある。
画面が比較的大きく、呼吸障害リスク評価やプロテニス機能など、独自の機能や特徴を消費者に訴求できるかが、鍵になってくるだろう。
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