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Theo Wargo/WireImage
イーロン・マスクがツイッター（Twitter）で最初の大量解雇を実施してから3カ月足らず。何千人もの元従業員が職探しをする中、あるカップルは意外な会社からリクルーターの働きかけを受け、驚いたという。
その会社とは、他ならぬツイッターだ。2022年11月初旬に突然解雇された従業員たちの中には、ツイッターのリクルーターから連絡を受け、興味を持ちそうな仕事の可能性について話をしたいとの打診を受けた者もいると、同社に詳しい2人の関係者は明かす。ツイッターでは、数百人の従業員に対して退職金やその他の支払われるべき報酬が払われておらず、いまだに多くの元社員がマスクに対して訴訟を起こしているにもかかわらず、だ。
Insiderが確認したメッセージによると、ツイッターのリクルーターから解雇された従業員に宛てて、少なくとも2通の電子メールが送られていた。メールの件名は｢ Hello from Twitter! （ツイッターからこんにちは！）｣。この件名は、ツイッターのリクルーターが何年も前から求職者に冷たく接する際に使われていると、関係者の1人は話す。また、Twitter上のいくつかの投稿によると、マイクロソフト（Microsoft）にレイオフされた人々の一部に働きかける際にも同様のフレーズが使われているという。
Insiderが確認したある電子メールでは、このリクルーターは、対象者が過去にテック業界やツイッターで働いた経験があることを知りながら、同社での｢（仕事の）機会｣について話をしたいと言ってコンタクトを取ってきた。このようにツイッターのリクルーターが、ほんの数カ月前まで働いていた元従業員らに接触してきたことについて、ある元社員は｢汚いやり方です｣と語る。
｢そのリクルーターも、どの面下げて、どんな口説き文句を吐くつもりなんでしょうね｣と、別の元従業員も言う。
現在、ツイッターに求人があるかどうかは不明だ。マスクも認めているように、同社は財政的に厳しい状況にある。ツイッターのウェブサイトとリンクトイン（LinkedIn）に12月以降に掲載されたわずかな求人情報にはどれも｢将来の機会｣と記されており、今すぐにそのポジションに採用されることはないと説明されている。また、同社内では、マスクのもとで起こる急激な変化に対応するのに必死で、誤って解雇されるケースも少なくない。
ある現役社員は、ツイッターにはもっと人員が必要だと感じている。残されたスタッフは過労状態にあり、レイオフや解雇で人が減るほど、余分に仕事を抱えることになるからだ。ただ、その社員は｢実際の採用｣については何も聞かされていないという。
今のところマスクの下では、ツイッターで従来から行われてきた採用方法はとられていないという。彼がCEOに就任してすぐ同社の経営陣を事実上全員解雇して以来、役員人事も行われていない。
同社に詳しい別の人物によると、ここ数週間ツイッターでリーダーシップを発揮しているのは、マスクが関わる他の企業から来た人物たちだという。例えば、マスクのファミリーオフィスであるエクセッション（Excession）でマネージング・ディレクターを務めるジャレッド・バーチャル（Jared Birchall）、ボーリング・カンパニー（Boring Company）のCEOであるスティーブ・デイビス（Steve Davis）、スペースX（SpaceX）の顧問弁護士であるティム・ヒューズ（Tim Hughes）などだ。
さらに、これらの会社から来た数十人のエンジニア、業界のファン数人、そして親族までもがツイッターで働いているという。
このような増員はあるとはいえ、ツイッターでは最近でも、数千人の従業員がレイオフや解雇を言い渡されたり、辞職したりしている。それに加えてグローバルオフィスを閉鎖したこともあり、同社の従業員数は2000人以下になり、うち半分以下はエンジニアとなる見込みだ。
2022年のマスクによる買収提案以前は約8000人がツイッターで働いていたが、現在の従業員数は過去10年以上で最小規模となる。
