Akiko Aoki/Getty Images
- MMD研究所が1月23日にリリースした調査結果では、「お小遣い」の新しいあり方が反映されている。
- その調査では、キャッシュレスでの「お小遣い」送金に興味を示す親が45.4%も存在するとされていた。
- 2023年4月からは、「給与デジタル払い」も解禁する。それが、さらなる後押しになるかもしれない。
お小遣いの受け渡し手段として、キャッシュレス決済への注目が高まっている。
マーケティング・リサーチ企業のMMDLabo株式会社が運営するMMD研究所は1月23日、「2023年1月初めてスマートフォンを持つ子どもと親への意識調査」の結果を発表した。この調査では、2022年以降に初めてスマートフォンを持った子がいる親1000人に対して、意識調査を行っている。
それによると、調査対象のなかで、子どもにお小遣いを渡していると回答した親847人に対し、キャッシュレスでお小遣いを送金したいかを聞いたところ、「利用したい」(18.5%)と「やや利用したい」(26.9%)を合わせて、45.4%が利用意向を示した。これは、2022年の同調査と比較して、5.1ポイントの増加となったという。
現代の「お金」の豊かな利便性
実際、自らの日常生活を振り返っても、スマホが普及する前と比べて、現金を利用する機会は大幅に減った。また、現金一択だった親世代の子ども時代と比べて、現代の子どもたちが接触する「お金」は利便性と多様性が段違いに富んでいる。
ちなみに、今回の調査では、子どもがスマホのQRコード決済を利用していると回答した99人の親に、利用してよかったことを聞いている。それによると、「手持ちの現金がないときにお金の送金ができる」が37.4%と最も多く、次いで「振込手数料がかからない」35.4%、「時間を問わず送金できる」が31.3%となった。
「給与デジタル払い」が後押しか
なお、2023年4月より「給与デジタル払い」がスタートし、給与支払い口座にQRコード決済のアカウントを指定できるようになる。この制度の利用者メリットは、いまのところチャージの手間が不要になるくらいしか見えていない。
しかし、解禁日が近づいてくればQRコード決済企業各社は、勧誘キャンペーンを打ってくるだろう。そうすれば、来年以降、さらにこのお小遣いのキャッシュレス化は加速する可能性は高い。